今年(2021年)の成形品化学物質管理に関して

2021年1月5日

あけましておめでとうございます、本年もよろしくお願いします

あけましておめでとうございます。本年もブログ「化学物質管理の話」をよろしくお願いします(一応今年は続けるつもりです)。
こういう記事を書いてほしい、こんな内容も欲しいというリクエストは、随時受け付けておりますので、メール、コメント等でよろしくお願いいたします。
それでは、昨年もやりましたが、管理人が勝手に考える今年の成形品に関する化学物質管理における注目内容を記載したいと思います。

今年の内容の前に昨年の振り返り

今年の管理人の好き勝手な注目内容の前に、昨年1年間で当ブログで読まれた記事Top10(Homeページやカテゴリーページは除き記事のページのみで順位付け)は、以下のようなものです。

第1位 そもそもchemSHERPAって何ですか?
第2位 shaiという拡張子が付いたファイルが開けない:chemSHERPA Tool
第3位 chemSHERPAとは何ですか?
第4位 shciという拡張子が付いたファイルが開けない:chemSHERPA Tool
第5位 PFOAとその塩および関連物質について(その2)
第6位 chemSHERPA-CIとchemSHERPA-AI
第7位 ECHAのHPにSCIPについて情報が掲載されました
第8位 POFAの化審法第一種特定化学物質への収載時期が変更されます
第9位 PFOAとその塩および関連物質について
第10位 化学物質管理に使われる用語(その2:PFOA)

こう見てみると、上位には未だにchemSHERPAに関する基本的な事柄に関するアクセスが非常に多いことがわかります。いろんなところに知られ始めているということもできますが、まだまだ普及途上にあるという見方もできるでしょう。第1位の記事は、2018年10月の今となってはあんまり内容のない短い記事なんですよね(^^;。

次にアクセスが多いのがPFOAに関連する記事ですね。これらの記事は、PFOAが化審法で議論され第1種特定化学物質になるはずなのですが、色々と紆余曲折があり、現在でもなお審議の途中のはずです。来年度(日本でいうと令和3年度に詳細決定がなされるはずです。経済産業省の化審法関係のページを追うようにすればよいと思います。

あとは、唯一7位にSCIPの記事が来ています。まあ、今旬ですかね。何せ明日から通知が義務になってしまいますからね。

SCIP databaseは混乱し続ける?

上にも書きましたが、SCIPへの通知は、明日1月5日から義務化されます。しかしながら、現状、もちろんやっている会社もあるでしょうが、欧州にもの製品を輸出している日本の会社でSCIPに必要な情報を欧州側の輸入商社や代理店に報告している会社がどれほどあるのか、管理人は疑問です。

また、昨年末の記事に見るように、欧州側もいろいろ予想外のことが起きているようですので、混乱はしばらく続くのではと予想します。実際には、混乱というより登録をどうやって管理するのかの問題になるんじゃないかな。どの状態が正しいかなんて今のところ誰もわからないんだから。昨年の記事の繰り返しになりますが、粛々と地道にやっていくのが良いと思います。

それとSCIP対応になったchemSHERPA-AI Ver.2.02のデータを作るのもそれなりに大変だと思います。この辺りは、当ブログの「chemSHERPA-AI Ver2.02を見ていこう」の記事などをご覧ください。

RoHS指令の制限物質について

欧州RoHSについては、昨年も
“Study for the review of the list of restricted substances and to assess a new exemption request under Directive 2011/65/EU (RoHS 2) – Pack 15”.
で次の追加制限物質が議論されているということを書きました。しかし、まだ具体的にどの物質が制限提案になるという正式な案内はありません(もちろん、内部的には議論されているんでしょうが)。実際に提案があってから制限になるまでの間にはそれなりの期間があるので、情報収集さえ怠らなければ問題ないと思います。

RoHS指令においてはむしろ、適用除外の申請の結果がどうなっていくのかを心配される方が多いのではないでしょうか。この点は情報収集に努めたほうがいいかもしれませんね。

それと各国のRoHS規制において欧州のRoHS指令を見ているのか、フタル酸エステル4種の制限を追加をしている国が増えてきています。すでに、UAEと韓国においてはRoHS類似規制でフタル酸エステルに制限がかけられています。今後も増えると予想されます。
川中の部品を納めている会社にとっては、現時点でも欧州RoHS指令のために10物質を管理しているでしょうから化学物質管理において行うことには変化はありません。

フッ素系化合物についての動向に注意

化審法におけるPFOAに関する規制内容は、今年中に決まるでしょう。国内は、ある程度それですむかもしれませんが、海外に目を向けるとPOPs条約でもPFHxSについて審議にかけられていくようです。また、PerfluoroやPolyfluoro化合物については、EUや各国でもいろいろと議論されているようです。

ということは、これらのフッ素系化合物に関していろいろ聞かれる可能性が増えてくるのではないかと予想します。

今後ますます厳しくなる化学物質規制に対応する管理能力を

もちろん、成形品だけでなく通常の化学品に関しても、新たな規制がどんどん追加されています。はっきり言って対応しているとものすごく工数をとられるのではないかと思います。
ですが、これはある意味時代の要請だと思うしかありません。日本において一昨年改訂された
JIS Z 7252 GHSに基づく化学品の分類方法
JIS Z 7253 GHSに基づく化学品の危険有害性情報の伝達方法-ラベル,作業場内の表示及び安全データシート(SDS)
に基づいてSDSを書き換えなければならない人もいるでしょうし、各国への化学品の登録を行わなければならない人もいるでしょう。欧州の毒物センターへの通知が必要な方もいると思います。
やることは増えていく一方なので、いかに業務を効率化できるかということも考えるべきことでしょう。

いつものお願い

最初にも書きましたが、当ブログ、今年は続けるつもりです。
ということで、最後にいつものお願いです。当ブログはリンクフリーです。サプライチェーン上の化学物質管理や情報伝達は、ものの売買をするお互いの理解と協力が不可欠です。その点において当ブログが少しでも役に立つのと思われた方は、皆様のサプライチェーン上に当ブログの拡散をお願いいたします。