chemSHERPA-AI Ver2.02を見ていこう(その3)

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新たなシリーズchemSHERPA-AI Ver2.02を見ていこうの3回目です。

前回は事前準備とchemSHERPA-AI Ver2.01で作成されたデータをchemSHERPA-AI Ver2.02のデータにして終わってしまいました。

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SCIP情報画面とはどういうものか

Fig.1は、前回chemSHERPA-AI Ver2.02を見ていこう(その2)で作成したスイッチのデータでSCIP情報に両方ともチェックを入れたものです。当然、製品・部品情報の統合バージョンはVer.2.02になっています。

Fig.1 chemSHERPA-AI Ver.2.02のスイッチのデータ(SCIP情報未入力)

成分情報画面のSCIP情報画面

まずは、成分情報のSCIP情報を見ていきましょう。成分情報画面に遷移して、左上のファイルタブからSCIP情報画面表示を選択します。すると、Fig.2のような画面が現れます。

Fig.2 成分情報画面でSCIP情報画面表示を行う

情報として「入力デーが存在しない行にもデフォルト値が画面表示されます。更新ボタンを押さなければ出力ファイルには反映されません。」といわれますが、なんのこっちゃ?です。要は入力しても更新ボタンを押さないとダメだよということですね。

では、Fig.2でOKボタンを押して、実際に成分情報画面のSCIP情報画面はどういう構成になっているのか見てみましょう。Fig.3にSCIP情報画面の説明に必要な部分だけを切り出して表示しました。参照するためにFig.4には成分情報画面本体を示しておきます。

Fig.3 成分情報のSCIP情報画面
Fig.4 成分情報画面

成分情報画面には、左から行番号がまずあり、次に製品名、階層名、行、個数までが灰色のセルで書かれています。灰色のセルは、自由に書けるセルではありません。

更にその右に、Primary Article Identifier, Article Name, Article Category, Production in European Union, Safe use instructionが、書き込める項目で並んでいます。ただし、Article Categoryには灰色のセルも存在します。

これらの項目は、SCIPゆっくり解説(その11)(その12)で解説したDetailed information requirements for the SCIP databaseの表1に書いてある必須項目、第一次の成形品を識別するための情報、成形品の名称、成形品のカテゴリー、EU内での生産、安全な使用方法の説明に対応するものです。

そして、さらに続くMaterial Category, 材質名称、物質名称、材料当たり最大含有率(%)は、SCIPゆっくり解説(その13)で説明した解説したDetailed information requirements for the SCIP databaseの表2の必須項目のうち、材料のカテゴリー、(材質名称に対応するものはありません)、候補物質(SVHC)そのもの、濃度範囲に対応するものです。
一方、表2で必須となっている候補物質リスト(SVHCのリスト)のバージョンと材料のカテゴリーがない場合の混合物のカテゴリーという項目はありません。

このデフォルトの状態で単に更新ボタンを押すと、エラー表示が出て、以下のように入力しなければならないセルが黄色になります(Fig.5,6)。値が入っている部分にも黄色のセルのある理由は、エラーの注意書きにもあったように、すべての項目を埋めなければならないからです。

Fig.5 デフォルトで更新ボタンを押したときに出るエラー
Fig.6 入力しなければならない項目

遵法判断情報画面のSCIP情報画面

一方、遵法判断情報画面に遷移して、SCIP情報画面を表示させると、Fig.2と同様の情報が表示されてFig.7のようなSCIP情報画面が現れます。

Fig.7 遵法判断情報のSCIP情報画面

こちらは、成分情報のSCIP情報画面で説明した入力できる5項目は最後にあり、製品名、行、CAS番号/物質群IDが先に来ており、次に物質や含有率(濃度)、使用部位、Material Categoryが来ています。
成分情報のSCIP情報画面とは項目順番が異なります。

更に、成分情報画面のSCIP情報画面では、Material Categoryは自動入力されていますが、遵法判断情報側ではそうではありません。一方使用部位は、成分情報画面側ではすぐはわかりませんが、遵法判断情報側では記載されています。

また、このデフォルト状態で更新情報を押すとエラーになるのは、成分情報の場合と同じです。

次回は何を入れるかの話まで行けるのか?

今回は、ようやくSCIP情報画面の構成の解説ができました(多分完全じゃないけど)。次回は、いよいよデータの入力といきたいところですが、今回の例題のスイッチにはSVHCが1か所にしか入っていないのに、なんでSCIP情報画面は2行なんだとか、まだ今回の解説だけでは不十分な部分もありそうです。

実際のデータ入力に関しては次々回あたりからになりそうですね。

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