「NITEが行う新型コロナウイルスに対する消毒方法の有効性評価に関する情報公開」について

2020年6月29日

以前当ブログでは、化学物質の情報入手に有用なサイト(その2:独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE))について記事を書きました。

ですが、最近はきっとNITEのHPは以前より一般の方も見ているかもしれませんね。

それは、「NITEが行う新型コロナウイルスに対する消毒方法の有効性評価に関する情報公開」のサイトが公開されているからです。

今回は、その内容について見ていきましょう。とはいっても、管理人はウイルスに関しては素人なので、結果を見てみるだけなのですが。

6月26日に発表された最終版で追加された物質については、こちら(「NITEが行う新型コロナウイルスに対する消毒方法の有効性評価に関する情報公開」について(6月26日)追加分(最終報告))をご覧ください。

広報資料に洗剤を使った消毒と市販品リストの案内がある

このサイトの最初には、項目が書いてあり、その下から実際の項目の内容が記載されているのですが、実際にはpdfファイルの形で置いてあったり、リンクが貼ったりしているだけです。
従って、実際にはファイルを開けて見なければなりません。

最初に検討委員会とニュースリリースが載っていますが、その下に広報資料があります。ここは、データの更新履歴がそのままpdfで張り付けてあります。

本日(2020年6月23日朝時点)での最新版は、
・ご家庭にある洗剤を使って身近な物の消毒をしましょう(5月29日版) 【PDF:273KB】
・有効な界面活性剤が含まれる製品リスト(6月16日版)【PDF:250KB】
の二つになります。

上のファイルは、どんな界面活性剤が効果があるのか、どこに行けば洗剤の情報が手に入るのか、消毒はどのようにやるのかといった情報が書いてあります。

下のファイルには、市販のどの洗剤が対応しているかのリストになっています。現在、100種類以上の市販の洗剤がリストされています。

検討委員会の資料には、消毒に使う化学物質と試験方法が書かれている

一方、検討委員会の資料には、提出資料やら議事録やらが載っており、過去に4回の検討委員会が開かれています。

ここを見ると過去の検討経緯を見ることができます。
まず、第1回の検討会では、消毒の方法や、試験の方法などが検討されています。

消毒の候補は、消毒の方法と消毒を適用できる場所、および入手のしやすさで検討されています。消毒方法としては以下の9つが候補にあげられています。

  • 加熱
  • アルコール消毒液(70%以上)
  • 次亜塩素酸ナトリウム
  • 界面活性剤(台所用洗剤など)
  • 次亜塩素酸水(電気分解法で生成したもの)
  • 第4級アンモニウム塩
  • 過酸化水素
  • 過酢酸
  • ヨウ素系消毒液

これらのうちで、加熱、アルコール消毒液、次亜塩素酸ナトリウムは、既に有効性が検証されているので試験から外し、過酸化水素、過酢酸、ヨウ素系消毒液は、主に医療用であり供給量の問題や家庭で取り扱うにはいろいろ大変なので試験から外されています。

このように、広い範囲でまず考えられてから試験候補を絞っているという点では、アプローチとして正しいのではないかと管理人は思います。

残った有力候補、界面活性剤、次亜塩素酸水、第4級アンモニウム塩が試験されることになりました。実際には、界面活性剤8種、次亜塩素酸水4種、第4級アンモニウム塩1種(ただし、界面活性剤と重複している)が、試験品となっています。

試験の方法は、管理人その方面には全く疎いので、国際的規格に基づく試験方法を参考に実施とあり、ASTM E1052-20とJIS L 1922の名前が挙げられています(管理人さっぱりわかりません)。
ただ、ウイルスは当然新型コロナウイルスを直接使えないので、A型インフルエンザウイルスを用いています。

検討委員会の資料には当然試験結果も書かれている

検討委員会の2回目以降の資料には、試験結果も出てきます。更には、試験物質の追加なども行われています。それらの結果をまとめて発表したのが、先に述べた広報資料となります。

現時点で、消毒するのに有効な物質として、以下の7種の界面活性剤が挙げられています。

  • 直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(0.1%以上)
  • アルキルグリコシド(0.1%以上)
  • アルキルアミンオキシド(0.05%以上)
  • 塩化ベンザルコニウム(0.05%以上)
  • 塩化ベンゼトニウム(0.05%以上)
  • 塩化ジアルキルジメチルアンモニウム(0.01%以上)
  • ポリオキシエチレンアルキルエーテル(0.2%以上)

次亜塩素酸水は第4回目までの検討会では、判定に至らず、継続検討となっています。

この時点で、経済産業省が、新型コロナウイルスに有効な界面活性剤を公表します(第二弾)として、次亜塩素酸水が無い状態で、公表しています。
その後も次亜塩素酸水については、注意喚起に近いファクトシートを出していることから、色々と物議が起こっているようです。

当ブログとしては、次亜塩素酸水についてなんら知見を持っていないことを宣言しておきたいと思います。

一方、消毒に有効とされる界面活性剤を見ても、普通の人にとって何なんだよこれという感じの化学物質になっています。それらの解説なんかしてもしょうがない気がします。

ですので、有効な界面活性剤が含まれる製品リストを見て、お買い物をしましょう。すごくメジャーな花王やライオンなどの他、沢山の種類が載っているので、手軽に手に入れることができます。

ただ、これらの消毒は、基本物品用であって手指などの消毒用ではないことに注意が必要です

でもなあ、自分が皿洗いさせられるとき手袋なんかはめないんだけどな。