製品化学物質の情報伝達について(その12)自社内の仕組みはどうなっていますか?

前回は、製品化学物質の情報伝達について(その11)何を聞かれているんだろう?で、自社が顧客から情報伝達を主に初めてお願いされた時、どんなことが起こるのか見てきました。

では、顧客から情報伝達をお願いされた時、「社内ではどういう仕組みになっていますか?」と聞かれて皆さんはすぐに答えられますか?

情報伝達の社内の仕組みはどうするの?

製品化学物質の情報伝達は、主に21世紀になってから始まった活動というか仕事ということができます。実際にどの部署がこの仕事を担うのかは、管理人が見聞きしたところ会社によってかなり異なります。

その一つの要因は、製品化学物質の情報伝達の業務量です。
月に1、2件しかそのような要求を受けないという会社から、毎月何百件も要求されるという会社まで聞いたことがあります。更に、その聞かれ方というか聞かれる内容も問題です。1回の依頼で製品1種類だけを聞かれるという場合は少なく、何十もの製品をいっぺんに聞かれる場合も往々にしてあります。
すると、答える製品は、重複をカウントするとすると月に千を超えてしまう会社もあります。

月に1、2回の会社は、その都度に調べて答えを返していても大丈夫でしょうが、何百も依頼が来る会社では、そのために人員を配置しなければならないと思います。

このような情報伝達も顧客から依頼は、対顧客の窓口である営業に入るのが普通です。一方、上流の調達先から情報をもらうのは、通常、原材料、部品を買い付ける窓口である、資材・調達で行われます。
しかし、これは一般論であり、この業務が比較的新しく、今まではあまり考えられていなかったため、どのような会社の中のプロセスに組み込んでいるかはいろいろな場合があるようです。

しかも、営業や資材・調達の方が、この情報伝達に関して内容がわかることは、最初はなく、設計や品質などある程度自社製品の材料や化学成分に詳しい人がかかわらなければこの業務は、全体として成り立ちません。

実は重要、社内の仕組み

月に1、2件の会社でも、月に何百件の会社でも情報伝達の業務に関して行っておかなければならないことがあります。
まあ、当たり前のことなのですが、この件に関する責任者を決めて社長に承認してもらうことです。
後は、他の業務と同じように、誰がいつどのようにやるかという業務フローを作成しておくことですね。
月に1、2件の会社ならこれで済んでしまうかもしれませんが、月に何十以上の依頼が来る会社では、IT系の力を借りないと業務としては厳しくなるかもしれません。

継続的に情報伝達の依頼が来る会社においては、もう一つ重要なことがあるかもしれません。それは担当者をたった一人にしないことです。その人が病気になったりなどももちろんなんですが、定年で辞めてしまって引継ぎがうまくいってないんです、という話を何回か聞いています。どうしても、この仕事は判る人に振りがちなのですが、「うちはそんなに人なんかいないんだよ!」という反論は承知の上で、組織的に対応することが重要と管理人は思っています。

製品含有化学物質管理ガイドライン

この、会社の中の仕掛けに関していえば、chemSHERPAのHP、説明資料/管理ガイドラインのタグ内にある、製品含有化学物質管理ガイドラインを見ていただければそれこそ詳しく書いてあります。

ですが、何も知らない状態でこれを読み解くのは結構大変かもしれません。JEMAIでは、これに基づいた社内の仕組みをどうするかというセミナー(【管理体制Ⅰ】評価する側から見た化学物質管理のポイント ~ガイドラインに則った化学物質管理の仕組みづくり~)も開いています。
注:現在は、コロナウイルスの影響で開催は中止されています。