身近な化学物質(日用品に使用される化学物質その2)

前回の記事から大幅に時間が経ってしまいましたが、身近な化学物質(日用品に使用される化学物質その2)です。何せ、まだ歯も磨いていない(^^;。
さて歯ブラシ使われている材料は、合成樹脂という化学物質です。大体、化学物質の定義って何だよと言うところにも切り込んではいないわけですが、まあ、そこは大目に見て下さい(一部だけ過去に記述したことがあります、ここ)。

合成樹脂の種類

前回の記事から歯ブラシに使われている樹脂を列挙すると、AS、ABS、PP、飽和ポリエステル樹脂、エラストマー樹脂 、ナイロン、PBTと色々な名前が出てくるわけですが、合成樹脂の種類は非常に沢山あってとても書き切れるものではありません。
そして、これらの合成樹脂を分類しようにも色々なやり方があるようです。ですが、その分類の中身にどの合成樹脂を入れるのかということも不明瞭だったりする場合もあるようです。

熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂

この分類方法は、もっともわかりやすい分類方法かもしれません。
熱可塑性樹脂は、熱を加えることによって可塑性を示し(ようはどろどろになって型にはめて成形できる)、冷却することによって固化する性質のある樹脂です。また熱をかけると可塑性を示すので、可逆性があります。
代表例としては、PE、PP、ABS、PET、ナイロン等々

一方熱硬化性樹脂は、熱をかけることによって網状に分子がつながる反応(架橋反応)を起こして硬化する性質を持つ樹脂のことで、いったん固化してしまうと熱によって軟化することはありません。
代表例としては、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂等々

汎用プラスチックとエンジニアリングプラスチック

この分類方法では、どのプラスチックがどちらに入るのか微妙な場合もあるようです。

汎用プラスチックは、熱可塑性樹脂の中で価格が安く、加工しやすく、量産性が良くて熱変形温度が100℃以下のものを言います。
代表例として、PE、PP、PS、PVCがあります。

一方、エンジニアリングプラスチックは、熱可塑性樹脂の中で、汎用プラスチックよりも機械的強度や耐薬品性などに優れた樹脂で、 熱変形温度が100℃以上のものを言うとあります。
代表例としては、PC、ナイロン、PBT
熱変形温度が150℃以上のものは、更に別の呼称としてスーパーエンプラと区別したりするようです。

ASとかPPとか何の略だよ

身近な化学物質と題名を付けておきながら、いきなりASとかPPとか樹脂の名前を略号で表記してしまいました。これは、それに携わっている人はわかりますが、通常の人はわからないのが普通のはずです。まあ、業界用語に近いと思います。わかってる人にはなんだかなあかもしれませんが、一応載せておきます。
なお、このようなプラスチックに関する情報は、日本プラスチック工業連盟のHPに詳しく載っています。この連盟には、プラスチックに関係する工業会がほとんど団体会員として載っているほか、樹脂製造会社、加工会社、機械や試験の会社なども入っています。

  • AS:アクリロニトリル スチレン共重合樹脂
  • PE:ポリエチレン
  • PP:ポリプロピレン
  • ABS:アクリロニトリル ブタジエン スチレン共重合樹脂
  • PBT:ポリブチレンテレフタレート
  • PET:ポリエチレンテレフタレート
  • PS:ポリスチレン
  • PVC:ポリ塩化ビニル