以前、アンケート結果による今後のブログのテーマの記事を書いた時に、管理人がREACHの附属書14について間違って書いてしまったために、アンケートの答えにSVHCとRoHS追加予定物質が足されました。
この追加された答え、アンケートの〆切が近かった時に足されたのですが、結構な票を集めました。
SVHCの物質は気になるんですね、やっぱり。ですが、SVHCは200をすでに超えています。とてもじゃないが、全部解説なんてやる気が起きません。
ですが、足された分だけなら最長半年かけてやればやれる気がしてきました。ですので、今回から「REACH SVHC:追加分だけゆっくり解説」のシリーズをやっていきたいと思います。
解説は、REACH認可候補物質(第23次SVHC)が2020/6/25に公表されましたの記事に載っているものからです。これより前のすでに認可候補物質(SVHC)になっている物質は、基本言及しません。
ですので、REACH認可候補物質のリスト全体は、当該ページや他の情報HPをご覧ください。
第23次SVHC 1-vinylimidazole
では、早速今回の第23次SVHCで加えられた化合物の一つ目を行ってみましょう。
化学物質名:1-vinylimidazole (1-ビニルイミダゾール)
IUPAC命名法:1-ethenyl-1H-imidazole
化学式:C5H6N2
分子量:94.12
構造式:
CAS RN:1072-63-5
EC No.:214-012-0
常温では液体です。
何を理由にSVHCに入れられたかという点は Article 57c による生殖毒性が理由になっています。
どんなところに使われるのか
ECHAのニュースリリースで使用例として挙げられているのは、
製剤中とポリマー製造におけるモノマーとしてというものです。
またECHAのSubstance Infocardによれば、ポリマーや他の化学物質を製造する際に使われているようです。
しかも、欧州域内には年1t以上という範囲の非常に少量しか製造輸入されていません。
日本においては、輸送は別にすると消防法の危険物第4類 引火性液体の第三石油類に分類されています。
1-vinylimidazoleを含む可能性がある製品は多分非常に少ない
ここからは、管理人の主観が入っていますので、決して鵜呑みにしないでください。参考情報程度であり必ず自分で判断して下さい。プライバシーポリシーにも書いてある通り、管理人は一切の責任を負いません。SVHCの解説の際は、必ずこの注意書きが入ります。
以上のように、1-vinylimidazoleそのものは、他の化学品やポリマーの原料です。しかも使用されている量は、多くは無いようです。
従って、1-vinylimidazoleを含む可能性がある製品は、特定領域のものだけであり、一般には多分非常に少ないと管理人は思います。
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