製品化学物質の情報伝達について(その13)何を聞けば良いんだろう

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今まで2回ほど何を聞かれているんだろう(顧客要求は何か?)と自社内の仕組みはどうなっていますか?(社内管理構築)について見てきました。

今回は、原材料部品の購入先に何を聞けば良いのか例で考えましょう。

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顧客に聞かれたものを変換する

あなたは、顧客に自社の製品X(顧客にとっては部品X)について、製品化学物質の情報伝達をお願いされました。そして、伝えるべき内容は理解したとします。
こんなものあるとも思えませんが、下図に仮想的な部品Xを示しました。

部品X
部品Xの構造

部品Xは、異なる金属部品ABを硬化性の接着剤Cで接着し、コーティング剤Dで全体を保護したものです。コーティング剤Dは、有機溶剤に溶かされた液体で供給され、熱でキュアする必要があります。
また製造工程では、洗浄剤Eおよび洗浄水を使用しています。

このような感じで、部品Xの製品化学物質の情報伝達をお願いされた場合、
部品Xの少なくても
・使用原材料
・製造プロセス
を頭の中に描く必要があります。

何を聞くか考える

部品Xの製品化学物質を顧客に情報伝達しなければならない場合、あなたはどの購入先に情報をもらう必要があるでしょう。
上でも書きましたが、顧客には何を伝えるかわかっているとします(例えばRoHSの不使用証明書なのか、chemSHERPAのデータをくれて言われているのかということです)。

当然、金属部品AB接着剤Cコーティング剤Dの情報は必要です。では、工程で使用している洗浄剤Eの情報はどうでしょう。

洗浄剤Eについて、SDSをもらうのは当然として、製品化学物質の情報伝達のための情報はどうでしょう。

これは、部品Xの工程とあなたがリスクをどう考えるかによって決まります。
例えば、洗浄剤Eの使用目的が、金属部品AB接着剤Cで接着したのちコーティング剤Dを均一に塗るために全体を洗浄するために使わる場合を考えます。
その後、洗浄水で十分すすがれて全く残らないと考えられる場合と洗浄剤Eだけの洗浄でその後すすぎが行われない場合(あんまりあるとは思えないが)では、洗浄剤Eの情報の必要性は圧倒的に違います。

前者の場合、SDSももらっていることだし、改めて製品用の情報ももらうほどリスクは高くないと考えるのか、いやいや心配だからもらっておこうと考えるのかは判断なのですが、日本の会社の人ってがちがちに固い方に考える人が多い気がします。

後者の場合は、管理人でも情報はまあいるだろうなと思います。

どのような形で情報をもらうのか

今回は、顧客に渡すべき情報は、既に理解しているという前提で記事を書いていますが、皆さん悩まれるのは、顧客からどのレベルで情報をもらうべきなのかということかもしれません。

実は、これは自社の業態や製造しているものなどで異なります。はっきり言って、一般解は管理人は見いだせていません。自社でどうするべきかという内容は、完全なコンサルティングレベルの話だと思います。

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化学物質情報伝達
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