chemSHERPA Ver.2.00 最速(じゃない)レビュー(その10)

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chemSHERPA Ver.2.00 最速(じゃない)レビューの最後の記事になります。Ver.2.00になってからもうすぐ2ヶ月にもなってしまうので、 最速(じゃない)レビューと言う題名も付けにくいですし。

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chemSHERPA-AI Ver.2.00遵法判断画面の単純化ボタン

管理人は、chemSHERPA HPのデータ作成支援 (ツール等)の下にある、ツール技術情報/データ事例サンプルからchemSHERPA_Case examples_1.07_J(日本語)をDLして、この中のコネクタのデータをVer.2.00に対応するように情報を更新しました。そして、遵法判断情報画面を表示したものが図1です。単純化のボタンは右上にあります。

図1 コネクタの遵法判断情報画面

単純化は、物質と用途が同じ複数の部位情報をまとめてくれる

図1を見てもらうとCAS番号/物質群IDがSG004の報告閾値がプラスチック材料中の臭素として…とあるところは、報告用途としては、積層プリント配線基板を除くプラスチック材料と書かれているところです。
この行の右の赤枠の部分を見てもらうと、これに対応する含有報告をしなければならないものは、2行に分かれており、使用部位としてInslatorとJunction Shellが書かれています。これは、この2か所に報告閾値以上の臭素系難燃剤が含有していることを示しています。
このコネクタの場合ぐらいならばまだいいのですが、部品を大量に使う製品だと、同じ物質で同じ報告用途に使われている部分が、何十何百と出てくる可能性もあります。
そこで、単純化を行うとこれらの物質と用途が同じ複数の部位情報はまとめられて1行になります。
図1のデータを単純化した結果が図2です。

図2 コネクタの遵法判断情報画面に単純化の操作を行った結果

図2では、SG004の報告閾値がプラスチック材料中の臭素として…とあるところは、 1行に圧縮されており、使用用途と使用部位については、同じ行の中に羅列して書かれています。
一方含有率は、図1では、147500ppmと118000ppmの二つの値が書かれていましたが、図2では、含有率の高い方の147500が書かれています。つまり含有率については、最大値の値のみが情報として残ります。
では、含有量はどうでしょう。図1では73.75mgと590mgとあり、それぞれの部位での含有量が書かれています。これに対して図2では663.75mgと両者の合計値が記載されています。つまりこの用途で使用されている総量が記載されるわけです。
このように、単純化を使うと、物質と用途が同じならばその部分をまとめてくれますが、含有率は最大値に集約され、含有量は合計量のみが記載されます。
複雑な製品を製造している方は、これを使用しないと大変かもしれません。

chemSHERPA Ver.2.00 最速(じゃない)レビューシリーズは終了

今まで10回に渡って、chemSHERPA Ver.2.00 最速(じゃない)レビューを書いてきましたが、冒頭にも書いた通りの理由で、このシリーズは終了します。
今後も、 chemSHERPA Ver.2.00 についての記事は書くかもしれませんが、それは、もう少し使われている方からの情報が入手できたらにしたいと思います。

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