身近な化学物質再び(RoHSで制限される化学物質:その5:六価クロム)

身近な化学物質再び(RoHSで制限される化学物質のその5)は、六価クロムです。

今回もWiki先生に教えを請いましょうと思うのですが、今までの3つの金属に比べて、六価クロムについて書かれている内容は明らかに少ないです。それでもいろいろ役に立ちますので見てみるのがいいと思います。

さて、六価クロムは今まで見てきた元素である鉛、カドミウム、水銀と明らかに異なります 。今までのものは、各社のグリーン調達基準には例えば鉛およびその化合物というように、金属単体もその化合物もRoHS指令の制限の対象になっています。
しかし、六価クロムの場合は、金属クロムは制限の対象にはなりません。更に、クロムは通常三価と六価の二つの価数を持った化合物を作りますが、制限されるのは六価のみであり三価は制限されません。

従って、六価クロムの場合、他の三つの金属元素と異なり測定する場合も丸ごと(クロムの含有量全体)を測ると言うわけにはいかず、特殊なものとなります。何せ六価になっているクロムだけを測定しなければいけないわけです。ジフェニルカルバジド吸光光度法が一般には使われます。

六価クロム化合物として有名なものは、二クロム酸カリウム(重クロム酸カリウム)や二クロム酸アンモニウム(重クロム酸アンモニウム)があります。これらの化合物は有毒で日本においても各種の規制がかけられています。強い酸化剤であり、各種障害を引き起こします。

RoHS指令に関係する六価クロムの用途の主なものは、従来金属や金属メッキに対して耐食性を向上させるために行われていたクロメート処理でしょう。
しかしながら、現在ではRoHS指令に関係する分野ではすでに代替が進んでいます。三価クロムで処理したものや別のやり方に変えたものもあると思います。

現在、RoHS指令の付属書3(全カテゴリーに適用できる適用除外)には、六価クロムは存在しません。

今回で金属元素系の制限物質の項が終りましたので、次回からは有機化合物系の制限物質に移ります。