REACH 制限物質(その9):Entry62 

REACH 制限物質(その9)は、Entry62の??です。

いや、Entry62は、フェニル基を持った水銀化合物が、5物質並記されてるんですよね。なので、物質の集まりで一つのEntryになっています。

Entry62 フェニル基を持つ水銀化合物の基本情報

ここでは、Entry62に記載されている水銀を含む化合物とはどういうものなのかを見ていきます。なので、ここから5つの化合物の羅列になります。

化学物質名:Phenylmercury neodecanoate、(ネオデカン酸-o)フェニル水銀
化学式:C16H24HgO2
分子式:
分子量:448.96
CAS RN:26545-49-3
EC No.: 247-783-7

化学物質名:Phenylmercury octanoate、オクタン酸フェニル水銀
化学式:C14H20HgO2
分子式:
分子量:420.90
CAS RN:13864-38-5
EC No.: –

化学物質名:Phenylmercury acetate、酢酸フェニル水銀
化学式:C8H8HgO2
分子式:
分子量:336.74
CAS RN:62-38-4
EC No.: 200-532-5

化学物質名:Phenylmercury 2-ethylhexanoate、2-エチルヘキサン酸フェニル水銀
化学式:C14H20HgO2
分子式:
分子量:420.90
CAS RN:13302-00-6
EC No.: 236-326-7

化学物質名:Phenylmercury propionate、プロピオン酸フェニル水銀
化学式:C9H10HgO2
分子式:
分子量:350.77
CAS RN:103-27-5
EC No.: 203-094

Entry62のフェニル基を持つ水銀化合物の危険性(概略)

Entry62の化合物は、一般に有機水銀と言われている化合物になります。5つのうち4つの化合物は、フェニル基に直接水銀が結合しています。

金属水銀の毒性は古くから知られるところですが、有機水銀は強烈な毒性があります。今回は、やばそうなPhenylmercury acetate、酢酸フェニル水銀を代表としてみていきます。

ECHAのSubstance infocardによれば、飲み込むと毒性があり、重度の皮膚やけどや眼の損傷を引き起こし、長時間または繰り返しの暴露により臓器に損傷を与え、水生生物には非常に毒性があり、長期的な影響を伴うとあります。

また、日本の職場の安全サイトのSDSによれば、飲み込むと生命に危険、などという物騒な言葉もあります。また、生殖能または胎児への悪影響のおそれの疑いも書かれています。

ということで、大変危険な物質で日本では酢酸フェニル水銀は毒物となっています。その他いろんな法律で規制されています。色々な法律で規制されているのは欧州も同じです。

どこに使われているか

これだけ危険なのでもうほとんど使われていないと思いますが、NITEのCHRIPやSDSによれば、殺菌・消毒剤や防カビ剤の記載があります。

制限条件

Entry62に関する制限事項は、以下のようになっています。(管理人の翻訳なのであまり当てにしないように。)

1.混合物中の水銀の濃度が 0,01 重量%以上である場合、2017 年 10 月 10 日以降に製造、上市、物質または混合物として使用してはならない。

2.1 つ以上のこれらの物質を含む成形品またはその部品は、成形品またはその部品中の水銀の濃度が 0.01 重量%以上である場合、2017 年 10 月 10 日以降に上市してはならない。

以上のように書かれているので、0.01重量%以上水銀が入っていたらもうどんな状態でも駄目だってことですね。それに、水銀の比重は常温で13.5もあるので、まあ使っちゃダメってことですね。そう思っていた方が気が楽です。