REACH 制限物質(その5):Entry66 今回の物質はSVHCでもあります

REACH 制限物質(その5)は、Entry66の4,4′-isopropylidenediphenolです。でも、多分Bisphenol Aの名前の方がずっと有名だと思います。

そして今回の4,4′-isopropylidenediphenol (Bisphenol A)もSVHCです。

では今回は、Wikipediaを見いていただいてヾ(°∇°*) オイオイ。

Entry66 4,4′-isopropylidenediphenol (Bisphenol A)の基本情報と物理・化学的特性

4,4′-isopropylidenediphenolは、IUPACの正式命名法ではなく、正式名称は、NITEのCHRIPで名称のところにある4,4′-Propane-2,2-diyldiphenolです。

化学物質名:4,4′-isopropylidenediphenol、4,4’-プロパン-2,2-ジイルジフェノール (英語名はECHAのHP名称、日本語名はCHRIPを参照しています)
化学式:C15H16O2
分子量:228.29
別名(略称含む):2,2-bis(4-hydroxyphenyl)propane, 4,4′-(1-Methylethylidene)bisphenol, Bisphenol A, BPA、4,4’-イソプロピリデンビスフェノール、ビスフェノールAなど多数
CAS RN:80-05-7
EC No.: 201-245-8

融点は、158-159 °Cで常温では固体です。

4,4′-isopropylidenediphenol (Bisphenol A)の危険性(概略)

この物質は、いわゆる欧州の分類および表示によれば、生殖能力を損なう可能性があり、眼に対して重篤な障害を引き起こし、アレルギー性の皮膚反応を起こす可能性があり、呼吸器への炎症を引き起こす可能性があります。
更には、生殖能力と胎児への悪影響の恐れがあり、水生生物には、長期継続的な影響も伴う毒性があるとされています。

最初に述べたように、この物質は既にSVHCに指定されています。その理由は、生殖毒性と内分泌かく乱性(環境中及び人健康への)となっており、複数要因であることがわかります。

人健康に対する内分泌かく乱性については、過去からいろいろ議論があるようですがここでは触れません。日本では環境ホルモンとか言って問題になっていましたが、作用量がどの程度なのかとか専門的な話は、管理人ついていけませんので。

また、日本においては、化管法の第一種指定化学物質(PRTRの対象)になっています。

どこに使われているか

4,4′-isopropylidenediphenol (Bisphenol A)の欧州域内における輸入生産は、100,000から1,000,000t/年で非常に大量に使用されています。

ECHAのSubstance Infocardによれば、この物質は、ポリマーの製造に使用される、他の物質を作るための中間体として使用されるとあります。
またプラスチック製品や電気、電子、光学機器の製造に使用されるとありますが、これは通常ポリマーになった後のものを使用するのが普通と思います。

NITEのCHRIPの用途によれば、ポリカーボネート樹脂・エポキシ樹脂合成原料,塩化ビニル樹脂添加剤,ポリエステル樹脂中間体,難燃剤・熱硬化剤樹脂・塩ビ樹脂添加剤,インキ樹脂用・塗料・接着剤用・窯業鋳型用バインダー添加剤となっています。出典が別の所からのものとして、エポキシ樹脂,ポリカーボネート,可塑性ポリエステル原料も書いてありますが、ほぼ重なっていると言っていいでしょう。

4,4′-isopropylidenediphenol (Bisphenol A)は、ポリカーボネイト樹脂やエポキシ樹脂の原料ですので、これを製造するために大量に使われます。

制限条件

4,4′-isopropylidenediphenol (Bisphenol A)の制限条件は、以下のように定められています(管理人の翻訳なのであまり当てにしないように)。

2020年1月2日以降、感熱紙に0.02重量%以上の濃度で含まれるものを上市してはならない。

これだけでした。

4,4′-isopropylidenediphenol (Bisphenol A)は、ポリマー製造のために大量に使用されている

ここからは、管理人の主観が入っていますので、決して鵜呑みにしないでください。参考情報程度であり必ず自分で判断して下さい。プライバシーポリシーにも書いてある通り、管理人は一切の責任を負いません。SVHCの解説の際は、必ずこの注意書きが入ります。

4,4′-isopropylidenediphenol (Bisphenol A)は、SVHCであり、制限物質です。この物質は、ポリマーの原料としてほとんどが使用されるため、未反応残分として完全に0になることは無いでしょう。

だからと言ってポリマーを作っているメーカーが0.1wt%以上モノマーを残すとも思えないので(聞いたわけじゃないけどきっとそうだよね)、ポリカやエポキシの樹脂中のことは考えなくていいのではないですかね。心配な方は、メーカーに聞けばきっと教えてくれますよ。