「条約、法規いっちょかみ」シリーズの4回目で、RoHS指令の3回目です。
記事、RoHS指令の基礎(1):条約、法規いっちょかみ(その3)、 RoHS指令の基礎(2)第7条‐11条:条約、法規いっちょかみ(その4) もご覧ください。
今回は、今まで解説してこなかった部分、特に管理に関わる部分を見ていきたいと思います。
適合宣言
EUのRoHSに対する適用宣言については、第13条に書かれています。
適用宣言書には、第4条(いわゆる汚染防止に必要な制限)の要求事項を満たしていることを書かねばなりません。
また、モデル構造を持ち、附属書VIの要素を含み更新する必要があります。そして、製品が上市される国の言語に翻訳されなくてはなりません。単一の技術文書を作成することができます。
適合宣言書を作ることにより製造者は、EEE の本指令への適合について責任を負うものとする。
とあるので、適合宣言書を作ることは、RoHS指令を満たしているよと言っているのと同じことになります。
CEマーキング関係
第14条には、CEマーキングの一般原則が書いてありますが、法令の項目が書かれているだけです。
第15条には、CE マーキングを貼付するための規則および条件が書かれています。
見ることができて、読みやすく、消えないように貼りつけるとか、市場投入前に貼りつけると書いてあります。
また、加盟国に制度の正しい運用をするための仕掛け不適切な場合の措置、罰則の規定などを要求しています。
第16条には適合性の推定が書かれています。
反対の証拠がなければ、CEマークの付いた製品は、この指令に適合しているとみなす。
材料、コンポーネントおよびEEEは、第4条の要求に準拠していることを示す試験と測定がなされているか欧州連合の官報に掲載されている整合規格に従って評価が実施されていることによって本指令の要求に準拠していると推定される。
17条以降は主に加盟国に対する項目
17条以降は、主に加盟国に対する項目で
第17条 整合規格に対する異議申し立て
第18条 EU市場に参入する電子機器の市場監視と管理
・・・
など書かれており、第28条に宛先 この指令は加盟国に向けたものである。が条文の最後になっています。
附属書
RoHS指令には、8つの付属書があります。でも、通常、企業の人が必要なのは附属書VIまでですね。
附属書I この指令の対象となるEEEのカテゴリー
附属書II 第4条(1)で言及されている制限物質および均質材料中の重量で許容される最大濃度値
附属書III 第4条(1)の制限から除外される用途
附属書IV 医療機器、監視・制御機器に限って、第4条(1)の制限が免除される用途
附属書V 第5条で言及された免除の付与、更新、取り消しの申請
附属書VI EU適合性宣言に書く項目
附属書VII 廃止された指令とそれを継続した修正案、国内法への置き換えのための時間制限のリスト
附属書VIII 相関表
やっとRoHS指令が終わった
RoHS指令、結局3回かかっちゃいましたね。
RoHSで規制されるのは、EUの製品を市場に出す製造者、もしくは輸入者だということは、忘れないようにしておきましょう。
次の規制のいっちょかみまでは、またしばらく時間が空くと思います。
コメント
いつも拝見しております。
以前まではパソコンや家電に書いてあるマークなんて全然気にしてなかったんですけど、この職に就いてからはついついマークを確認してしまいますね。安い海外製の家電を買ったとき、何にもマークがついていないと「これは大丈夫か・・・・?^^;」とか考えてしまいます。
あと弊社は電線や電源コードを取り扱うので電線に記載されている表記もついついチェックしてしまうようになってしまいました。
RoHS指令などの規制に基づく調査を日々していますが、条文までしっかり見ることってないんですよねぇ。
もっと勉強していく必要がありそうです。
ななし様、コメントありがとうございます。管理人です。
確かに普段、日本のだって法文なんて読むことないですからね。
管理人も業務というか、仕事だから仕方なく目を通すといった感じで、全部読んでる場合は少ないです。
現役の方は、勉強して損にはならないと思います。