REACH規則の基礎(その10)評価・第2章物質の評価:条約、法規いっちょかみ(その22)

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今回の条約、法規いっちょかみ(その22)は、REACH規則(その10)です。

今回は、TITLE VI EVALUATION(評価)の続きです。

条文でいえば第44条からになります。

REACH規則の基礎(その9)川下ユーザー・評価第1章ドシエの評価:条約、法規いっちょかみ(その21)に書いたように、欧州化学品庁がやるべき内容の条項は、タイトルだけで省略してしまいます。

では、いってみましょう。

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CHAPTER 2 Substance evaluation(物質の評価)

第44条 Criteria for substance evaluation (物質の評価基準)

第1項には以下のことが書かれています。

この条項には、ECHAが加盟国と協力して調和されたアプローチを確実にするため、更なる物質の優先順位付けのための基準を策定しなければならないと書かれています。優先順位付けは、リスクに基づくアプローチでなければならない。また、基準は以下のものを考慮しなければならないとされています。

(a)危険情報、例えば、既知の懸念物質又は難分解性で生物蓄積性のある物質との構造的類似性から、物質又はその変換生成物の一つ以上が懸念特性を有するか、難分解性で生物蓄積性のあることが示唆されるもの。

(b)曝露情報

(c)トン数(複数の登録者から提出された登録の集計トン数を含む)。

第2項以降には、主にEU共同体ローリングアクションプラン(Community rolling action plan:CoRAP)についてのことが書かれています。

これは、ECHAと加盟国の委員会で毎年向こう3年分の評価の対象とするべき物質を決めることなのですが、毎年改定されます。従って、ローリングなのですね。

2項以降の詳細は省略します。

第45条 Competent authority(主務官庁)

この条文の第1項には以下のことが書かれています。

ECHAは、物質評価プロセスを調整し、共同体ローリングアクション計画上の物質が評価されるようにする責任を負うものとする。その際、ECHAは加盟国の主務官庁を頼りにするものとする。
物質の評価を実施する際、主務管庁は、主務管庁に代わって行動する別の機関を任命することができる。

まあ、専門機関に丸投げってことですな。

ここでいう主務官庁は、その物質について関心のある加盟国の当局がその物質評価に関する主務官庁になるということで、一つに決められます。ですので、ある物質について二つ以上の加盟国が手をあげる場合も、全く手があがらない場合もあり得ます。

第2項以下は、その手続き論が主に書かれているので省略します。

第46条 Requests for further information and check of information submitted(追加情報の依頼と提出情報の確認)

この条文の第1項には、

主務管庁が、適切な場合には附属書 VII から X に記載されていない情報を含め、さらなる情報が必要で あると判断した場合、理由を記載し、登録者にさらなる情報の提出を求め、その提出期限を定めた決定書 の草案を作成しなければならない。決定書案は、その年に評価される物質に関する共同体ローリングアクションプランをECHAのウェブサイトで公表してから12か月以内に作成しなければならない。決定は、第50条及び第52条に規定する手順に従い行われるものとする。

第2項には

登録者は、定められた期限までに必要な情報をECHAに提出するものとする。

という登録者の義務が書かれています。

3項以降は、手続きが書かれているので省略します。

第47条 Coherence with other activities(他の活動との整合性)

第48条 Follow-up to substance evaluation(物質評価のフォローアップ)

第47条と第48条については項目だけ載せておくことにしたいと思います。ほとんどECHAや主務官庁に関することだからです。

細切れですみません

この評価の部分に関しては、ECHAや各国がやることが多く書かれているので、管理人完全に理解しているとは言い難いです。もっと詳しい人が沢山いるでしょう。

実際、特に成形品を製造している方にとってみればほとんど知らなくでも構わない部分だと思います。

このEVALUATION(評価)の部分は、54条までありますので、もう1回記事化することになります。

免責事項

それと、このシリーズわかり易くするために砕けた表現などを使っていますが、規制にそんなものはあるわけがありません。正確性が欠ける場合があります。
また、REACH規則はかなり面倒な規則なので間違いがあるかもしれません。専門家の方で間違いを見つけた場合は、ご指摘ください。

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