今回の記事は、chemSHERPAデータ作成支援ツール付属文書解説(その4)になります。
今回は、chemSHERPA_Managed_substance_list_Ver2.09.00_JP(chemSHERPA参照リスト)の内容の続きです。
規制に関する説明、LR08の医療機器規則(MDR)からになります。
実際の参照リストの解説(続き)
このchemSHERPA_Managed_substance_list_Ver2.09.00_JPは、12シートのExcelから構成されるBookになっています。
そして、参照リストの説明のSheet以外は、規制と業界標準ごとに1SHeetが使用され、概要、情報源と更新情報、参考URLの下に具体的な規制文やリストが載っています。
LR08:(EU) 医療機器規則(MDR)Annex I 10.4 化学物質
ここには、欧州の 医療機器規則(MDR)によって規制される化学物質についての要件とリストが載っています。
規制物質の要件は、Annex I 10.4 化学物質に記載されていますが、その本文とその下に物質のリストが延々と書かれています。
ここで注意しなければならないのが、
chemSHERPAに収載する物質はCLP規則のうち、CMR Category 1A又は1Bが付与されている物質だけであり、参照リストに収載されている全ての個別物質がchemSHERPAの管理物質リストに収載されているわけではありませんので、ご注意ください。
という部分です。物質が書いてあるのにchemSHERPAに載ってないじゃないかと言わないように。
LR09:(中国) 电器电子产品有害物质限制使用管理办法
ここには、いわゆる中国RoHSが載っています。Sheetの名前もLR09_China_RoHSになっていますし。
ですがSheetの中を見てみるとほとんど中国語です。まあ規制本文、適用除外などはオリジナルがこうで仕方ないわけですが、英語と違ってほとんどの人がみてもわからないでしょう(^^;。
IC01:Global Automotive Declarable Substance List (GADSL)
ここには、自動車業界の管理化学物質リストであるGlobal Automotive Declarable Substance List (GADSL)が載っています。
このリストは世界中の自動車業界で同じリストが使用されているので、いわゆる標準化は非常に進んでいる状態です。
実際には6000行以上の物質リストになっているのでとても見る気にならないでしょう。ただ、物資に対してPとかDとか書いてあるのはどんな意味なのかも書かれていますので、必要に応じてそこの解説だけ読んでおくのもいいでしょう。
IC02:IEC 62474 DB Declarable substance groups and declarable substances
ここには国際電気標準会議(IEC; International Electrotechnical Commission)のIEC 62474(Material Declaration for Products of and for the Electrotechnical Industry)で決められている報告対象物質のリストが載っています。
こう書くと物々しいですが、要は電気電子業界の報告対象物質のリストです。
これはchemSHERPA-AIにおける遵法判断情報の基になっています。ですので、根拠となる規制や用途、閾値も記載されています。
次回から別の付属文書
今回は、前回の続きだったので短い記事になりました。
そして、chemSHERPA_Managed_substance_list_Ver2.09.00_JP(chemSHERPA参照リスト)については終了です。
次回からは、また別の付属文書を説明していきます。
chemSHERPAの操作マニュアルと入力マニュアルは、ページ数が多いので最後まで残しておきますというか次のVer.が出た時にするかもしれません。
書いてほしい記事ありますか?
管理人、最近ネタ切れなので書いてほしい記事があったら、どんどんリクエストをお寄せください。
まあ、記事数減らすとも言っているので、更新頻度を落とすという手もあるのですが。
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