成分情報画面にはどんな情報が書かれているの(2)?chemSHERPA超入門(その5)

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前回、成分情報画面にはどんな情報が書かれているの(1)?chemSHERPA超入門(その4)では、成分情報画面の項目の解説だけでした。

今回は、成分情報画面に書いてある実際のデータは何を意味しているのか見ていきましょう。

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成分情報画面の階層、部品には何が書いてある

まずは、前回の成分情報画面にはどんな情報が書かれているの(1)?chemSHERPA超入門(その4)でも示したchemSHERPAの成分情報の例をご覧ください(図1)。これは、chemSHERPA HPにある chemSHERPA-AI_CIのデータ作成事例サンプルのチップバリスタの例の成分情報です。

実際には、このチップバリスタの参考図を見るとチップ部品なので、これをさらに部品に分解する意味があるのか?という疑問もわきますが、今回はchemSHERPAの見方に関する解説なので不問にしておきます。

図1 成分情報画面例

この例の場合、階層には何も書かれていません。この製品の場合は、部品だけに分解すれば表現できてしまうからです。複雑な構造で部品が大量に使われている場合は、階層を利用したほうが便利な場合があります。

では、部品には何が書かれているのでしょう。ここにはこの製品を構成している部品である誘電体、内部電極、端子とそれが何個使用されているのかが書かれています(今回の場合は全て1個)(図2)。

図2 階層、部品部分

材質部分の読み方

図3には成分情報画面の材質部分を拡大しました。

図3 材質部分の拡大

この中で、データを見る側の立場で見れば分類記号は、ほとんど何の意味も持ちません。用途も実際には、用途の分類でしかないのであまり重要ではないかもしれません。

一番の情報は、名称と質量と単位になります。図3を見ると名称の項は必須記入項目であるはずの赤いアスタリスクは、ありません。

ところが、入力する側では用途と分類記号を選択すると名称は自動入力されます。従って、名称は必須入力ではなくとも、問題はありません。

その他に、今回は全て空欄になっていますが、公的規格には例えば、SUS304AとかABSとか材料を示すJIS規格などによる分類が入っていたりします。

物質部分の読み方

図4には成分情報画面の物質部分を拡大しました。

図4 物質部分の拡大図

ここだけ切り取ってしまうと何が何だかわかりませんが、上から4行分が誘電体、次の2行が内部電極、最後の4行が、端子の内容を表しています。

この中で、最後の行だけ物質の部分は空欄になっていますが、これは、この部分には管理対象物質が含まれていないことを表しています。

材質にも物質にもコメント欄があり、何らかのコメントが記載されている場合もあります、もし、何か書いてあったら、データ記入者が伝えたいことのはずですので、見たほうが良いです。

任意報告

図5には、任意報告と法規制の部分を抜き出してみました。

図5 任意報告と法規制

まず任意報告ですが、この部分は、chemSHERPA-AIの場合あまり使われることは多くないと思います。実際には、管理対象物質でない物質が記入されている時、この部分にチェックが入ります。

法規制

次に法規制ですが、この部分は、前回の成分情報画面にはどんな情報が書かれているの(1)?chemSHERPA超入門(その4)にも書きましたが、

chemSHERPAが対象にしている九つの法規制と二つの業界標準の合計11項目についてどういう状態なのか記載されます。該当するのか、物質用途、適用除外はどうなのか、どの様な報告対象なのかという内容です。

こちらは、入力する人は材質、物質を入れればツールが自動判定してフラグや報告種類などが入ります。ですので特別チェックする必要はないものです。

しかしながら、データを受取る側としては、何の規制にこの製品や物質が関係しているのかどのような状態なのかを確認する非常に重要な部分になります。

今回の例の場合はありませんが、RoHSやELVの適用除外の内容もこの部分に書かれます。

次回は遵法判断情報の読み方

今回は、前回の続きで成分情報の見方を解説しました。データ作成者とデータ受領者の見るところは、実際はかなり異なります。

次回からは、遵法判断情報の読み方を解説します。

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