GW明けでまだボーっとしている管理人です。
G.W.の前の2021年4月21日、chemSHERPA HPにchemSHERPA-AI,CIのデータ作成事例サンプル_Ver.2.03.10用(日本語、英語)が公開されました。URLは、こちらを参照してください。
前回の事例サンプルの記事は、「chemSHERPA-AI_CIのデータ作成事例サンプルVer2.01が公開されました」でしたので、SCIP対応となった初めての事例サンプルということになります。
早速内容を見ていってみましょう。でも、考えてみれば、事例サンプルって日本語の使い方としては良くない例になってますね。サンプルサンプルって言ってるのと同じだし、、、(^^;。
掲載されている事例は変化なし
さて、まず事例の数ですがAIが13個、CIが6個でデータ作成事例サンプルVer2.01のものと変わりません。数だけでなく事例として載っているものもすべて同じです。
ということは、変化は新しく足された物質への対応とSCIP対応ということになりそうですね。
実際の例を見てみよう
では、実際の事例で最新版のVer.2.03.10(この記事では、以降Ver.2.03と表現します)ではどんな内容が入力されているのか見てみましょう。
実は、当ブログでは以前にchemSHERPA-AI Ver2.02を見ていこう(その1)からchemSHERPA-AI Ver2.02を見ていこう(その9)までで、SCIP対応するにはどうすればよいか事例のスイッチを例に解説しています。
今回は、それがどのようなデータになっているのか比較してみていきましょう。
今回の事例でどのように書かれているかは、ある意味答え合わせのようなものですね。
基本情報画面
まずは、基本情報画面です。図1には、スイッチの基本情報画面を示します。
まあ、普通ですね。SCIP情報の欄は、成分・遵法の両方にチェックが入っています。次に管理人が、chemSHERPA-AI Ver2.02を見ていこうで作成したスイッチのデータをVer.2.03で読み込んだ結果が図2です。もちろん、データが古いので警告は出るのですが強制的に読み込ませます。
さて、ほとんど違わないと感じるかもしれませんが、管理人の作成したデータには間違いがあります。それは何でしょう?
答は、作成日と承認日が更新されていないということです。発行日は古いままで構いませんが、データを改訂して更新したら、作成及び承認日は、改訂した日かまたはそれ以降の日付のはずです。
成分情報画面
次に成分情報画面です。図3は、Ver2.03の成分情報画面、図4は成分情報画面のSCIPデータ画面です。
一方、図5は、以前Ver.2.02で作成したスイッチの成分情報画面とそのSCIP情報画面です(両方の画面が描かれています)。
この二つのデータを比較してみると、、、あれ?SCIP情報が結構違いますね。これは困った。
ですが、まず本来の成分情報をチェックしてみましょう。成分情報は、全く同一です。つまり、Ver.2.02からVer2.03に上がっても変化している部分はないということになります。
一方、SCIP情報は結構違いますね。
左側からArticle Nameまでは一緒ですが、Article Categoryは異なりますね。事例サンプル側は、8536501100で当ブログで作ったデータは、8536501190です。
これは、TARICを見ていただくと分かりますが、85365011までで、Push-button switchesになっています。なので、その下の分類を事例サンプル側はしていないということを示しています。まあ、それでも許されると考えていることになります(実際、大丈夫なんじゃないかなと管理人も思いますが、、)。
次に、Production in European Unionですが、事例サンプル側はEU importedとなっていて、当ブログでは、no dataを選択しています。
これは、どういう相手に向けてデータを作っているかによって違うと思います。事例サンプル側では、このスイッチをこのままEUに輸出することが考えられていると思いますが、当ブログではこのスイッチは日本のどこかのお客さんに納品することを前提としていて、その先EU向けに使用するかどうかはお客さん次第という考え方をしています。それでもここはEU importedを選択してくれというお客さんはいるかもしれませんが、よくわかりません。
最後にMaterial Categoryは、事例サンプル側は、66388のmetal>bronzeが選ばれていて、当ブログでは、デフォルトの66392のmetal>copper (and alloys of, expect bronze and brass)を選んでいます。ですが、コメントで66386のmetal>brassが正しいだろうと記述しました。
これは、さすがに事例サンプル側の66388 metal>bronzeは誤りでしょう。快削黄銅は青銅じゃないもの。
遵法判断情報画面
最後は遵法判断情報画面です。図6は、Ver2.03の遵法判断情報画面、図7は遵法判断情報画面のSCIPデータ画面です。
一方、図8は、以前Ver.2.02で作成したスイッチの遵法判断情報画面のSCIP情報画面です。ちなみに遵法判断情報もYフラグがたつ部分は、Ver.2.03もVer2.02も一緒です。
遵法判断情報画面のSCIP情報も内容的には一緒なので、上で説明した成分情報における事例サンプルと当ブログの相違がそのままです(当たり前)。
同じスイッチのデータを作成してもSCIP情報は結構違う
同じ製品の成分情報や遵法判断情報の書き方であっても以前このブログで書いたように、違うデータが作成されることは皆無とは言えません(どの記事だったか忘れてしまった)。
SCIP情報は、更にArticle Categoryを何桁目まで書くかとか、自分のサプライチェーンの位置などによって各内容が異なってしまう場合があるということが分かった気がします。
どこまでどう考えるかは、自分で決めましょう。
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