2022年7月1日に、chemSHERPAのHPにchemSHERPA-AI,CIのデータ作成事例サンプル_Ver.2.05.00用が公開されました。
chemSHERPA Ver.2.05.00がリリースされたのが、2022年2月28日ですから結構時間がたっています。
管理人も早速DLしてみましたので、確認していきましょう。
サンプルが増えてる!
実は管理人、chemSHERPAのデータ作成支援ソフトのVer.2.04から2.05への変化は、多少あったもののメジャーなものは無いので、chemSHERPA-AI,CIのデータ作成事例サンプル_Ver.2.05.00の発表は、結構遅いなと思っていたのです。
そして、発表されてもあまり変化がないだろうと思って放置していたんですよね。
最近、ファイルを開いてみたらサンプル例が結構増えてるじゃないですか!新しくするのに時間がかかったのにちょっと納得。
増えたサンプル例は、以下のものです。
- ねじ
- LED
- タッチライト(複合化を使う事例)
- タッチライト全部品
- PP樹脂 /PS 樹脂
- ICモジュール
これらの中で、タッチライト全部品とICモジュールは、複数の部品ファイルを1ファイルにまとめたものなので、全く新しい部品の例ではありません。
タッチライトとICモジュールでchemSHERPAデータ作成のノウハウを説明
今回の事例集の最大の特徴は、新たに追加されたタッチライトとICモジュールでchemSHERPAデータ作成のノウハウを説明しているところです。
新たに追加されたねじ、LED、PP樹脂 /PS 樹脂のデータは、タッチライトに必要なものです。
なので、特にねじの成分情報なんて、以下のように1行です。
複合化のノウハウ
今回のタッチライトは、結構な部品数を持つ製品の例として挙げられています。
この時、タッチライトに必要な部品全部を一つのファイルにまとめておくと複合化の時に楽だよという説明がなされています。
それが、タッチライト全部品というファイルになります。
このタッチライト全部品のファイルを複合化すると1ファイルですべての部品が展開でき、後は員数さえ入れればOKになるということのようです。
でもさ、複合化の際に部品追加するのは簡単なんだよね。わざわざ改めてファイル作るの?
それより問題は、複合化しようとしてファイルを追加するとファイルの名前が変わって、どれがどの部品かメモしておかないと分からなくなる場合があるほうが問題だと思うけどなあ。
これの良いやり方を教えてくれた方がいいと思うけどなあ、日時と時間は面倒くさすぎる。
ICモジュールは化成品から成形品への変化例
もう一方のICモジュールは、IC BGAをプリント基板にはんだ付けするとプロセスを説明しています。
はんだという混合物がICモジュールという成形品に組み込まれる場合の例になっていると思います。
そこでは、はんだ中のRosinが20%気化するとして、重量変化を計算しなさいと書いてあります。えっ、そうなの?
更には、
個社において質量変化を分析したり、調達されたメーカに問合せを行ってデータを
作成してください。
とあります。いやそんな面倒なことやるの?
また、chemSHERPA-CIでもらったデータをchemSHERPA-AIのデータ作成のために転記しなければならないのですが、その際、上での計算による変換をしたうえでやる説明になっています。
上の述べた転記は、chemSHERPA-CIのデータをchemSHERPA-AIのデータに変換できないために必要になっています。この変換が可能であればだいぶ楽になるのにと思っている方は多いと思います。
さて、今回のRosinの重量変化ですが、塗装のように多量の溶剤が揮発したり、化学反応によって物質が変わるわけでもなく、はんだ重量に対する変化は小さいものです。
また、なぜ管理対象物質になっているかと言えば、GADSLの対象物だからです。法規制ではありません。
以上のことから、管理人としては、気化の分の計算を無視してもだれか困るのかと言われればはなはだ疑問です、と言わざるを得ません。
もっと、サンプル例を
今回のchemSHERPA-AI,CIのデータ作成事例サンプル_Ver.2.05.00用に新たなサンプル事例が追加されたことは、喜ばしいことだとは思います。
ですが、chemSHERPAのデータ作成で色々困っている方もまだまだ沢山いるでしょうから、少しでも多くの事例サンプルが追加されればいいなと思います。
特に多数の部品を使う製品の例(単純化も使うような)や、混合物の更なる変換例があれば役に立つと思います。
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