chemSHERPA講座15:chemSHERPAデータ作成方法5

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chemSHERPA講座の15回目です。今回も、chemSHERPAデータ作成方法の続きです。

今回は、今までの成形品ツールchemSHERPA-AIとは異なり、化成品ツールchemSHERPA-CI用のデータ作成法となります。

作成するデータに関しては、「chemSHERPA講座11:chemSHERPAデータ作成方法1」を参照してください。

また今回の記事は、ほぼchemSHERPA-CIデータ作成支援ツールのキャプチャになります。

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ソルダーペースト(はんだ)の基本情報画面を作成する

まずは、chemSHERPA-CIを立ち上げましょう。今回のVer.は2.08.00aです。

ソフトウェアを使えるようにするためには、「chemSHERPA講座10:chemSHERPAデータ作成支援ツールを使うには」を参照してください。

chemSHERPA-CIのフォルダーからChemical.exeをダブルクリックしてchemSHERPA-CIデータ作成支援ツールを立ち上げます。

図1 chemSHERPA-CI立上げ画面

この画面は、chemSHERPA-CIの基本情報画面なわけですが、chemSHERPA-AIの画面に比べてかなりシンプルです。

伝達事項、エリア、SCIP情報の選択画面がありません。遵法判断情報に関する項目が存在しません。これは、chemSHERPA-CIでは(つまり化学品では)遵法判断という概念が存在しないことを意味しています。

会社情報の発行者情報の項目を入力するのは、chemSHERPA-AIと全く同じなので省略します。ただ、chemSHERPA-AIで発行者情報を入力してあるからと言ってそれをchemSHERPA-CIでひな形展開できるわけではありません。

個別に入力しましょう。

発行者情報を入力したらソルダーペースト(はんだ)の基本情報を入力するわけですが、ここもchemSHERPA-AIに比べて簡単です。

必須項目は、整理番号、作成日、製品品番、発効日の4か所しかありません。

図2 ソルダーペースト(はんだ)の基本情報入力

今回は、適当に入力してみました。

これで基本情報画面の入力は終了です。

ソルダーペースト(はんだ)の成分情報画面を入力する

では、chemSHERPA-CIの成分情報画面に移動しましょう。1行目のチェックボックスにチェックを入れ、成分の表示ボタンを押しましょう、と言ってもそれしかありませんが。

図3 chemSHERPA-CIの成分情報画面

すると、chemSHERPA-AIにあったような、階層、部品、材質などの入力部分は無く、いきなり物質の入力をする項目しかないことがわかります。

この点でもchemSHERPA-CIは、chemSHERPA-AIに比べ入力は簡単です。

物質の検索、選択のやり方は、chemSHERPA-AIと同様ですので省略しますが同じように入力して下さい。

今回のソルダーペースト(はんだ)の場合は、銀、銅、ロジンを入力します。

図4 chemSHERPA-CIの成分情報入力

図4のように入力していくのですが、chemSHERPA-CIには、chemSHERPA-AIにはない必須項目が存在します。

それは、成分情報のすぐ上にある「管理対象物質の含有有無」という項目です。ここは、選択式になっていて、

1.本製品は管理対象基準に掲載される管理対象物質を含有します。
0.本製品は管理対象基準に掲載される管理対象物質を含有しません。

のどちらかを選ぶことになります。

任意報告を使わない限り、成分情報に何らかの物質を入力しなければならない場合は、ここの選択は1.になります。

もしも、0.を選ぶ場合、つまり管理対象物質が含まれない場合は、成分情報には何も書かれないことになります(任意報告を使う場合は別です)。

エラーチェックを行い成分情報画面を確定させます。

図5 chemSHERPA-CIの成分情報確定

後は、基本情報画面に戻ってデータの一時保存を行います。このプロセスも、chemSHERPA-AIと同様です。

図6 chemSHERPA-CIのデータを保存

このようにして、chemSHERPA-CIを作成します。遵法判断情報がないこと、成分情報においても階層構造がないことなど、データ作成はchemSHERPA-AIに比べて単純です。

ただ、chemSHERPA-AIの所でも述べましたが、データを作成して発行者として一時保存しただけでは、chemSHERPAのデータは正式なものではありません。

データを正式なものにするためには、承認というプロセスを踏むことになります。

次回はデータの承認といくつかの補足事項

今回は、chemSHERPA-CIのデータ作成入力でした。

今まで作成してきたchemSHERPA-AIchemSHERPA-CIもそのデータは、データ発行者として作成し一時保存されたファイルです。

次回はこのデータを正式なものにする手続き(承認)やいくつかの補足事項についてになります。

コメント

  1. からからうお より:

    まだまだ未熟。日々悪戦苦闘し川下からの情報提供依頼に泣いております。CIでもらった情報のうちどの部分が揮発しAIに記載した時にどのように変化した情報になるのかwww。
    先日は鉛フリーハンダの成分情報をCIでいただきました。
    Cadmium; Cadmium (pyrophoric) 7440-43-9
    Lead 7439-92-1
    Arsenic, elemental 7440-38-2
    Nickel 7440-02-0
    Copper (Cu); Copper (metallic) 7440-50-8
    Silver (Ag) 7440-22-4
    何の知識もないので『鉛』入っているじゃん『カドミウム』って書いてあるしハンダ付けした製品のAIにこのまま載せていいの??含有率が低いからいいのか?丸投げされているだけなので社内の誰も教えてくれません。このCIもらったらAIにはこう載せるという虎の巻が欲しいです。

    • OFFICE KS より:

      からからうおさん、コメントありがとうございます。管理人です。
      虎の巻は、今のところ多分ありません(^^;。
      というのも、場合分けが多すぎて例の羅列だけになってしまいそうですし、私自身がそれほど沢山の実例を見ていないからです。
      からからうおさんの場合、個社の事例になるので一般例というわけにもいかず、秘密保持契約なんかも必要そうな気がします。
      実際のデータを見たり、会社のプロセスを見てコンサルはできると思いますが、「丸投げされたって俺もわからないから、ちょっと試しに外部有識者に聞いていい?」という提案をしてみたらいかがでしょうか?

  2. 還暦環境調査員 より:

    還暦環境調査員より

    chemSHERPA-CIからAIに変換って今のところ出来ないと認知してます。
    今後の更新では出来る方向みたいですね。VER 2.09.00から出来たっけ?
    私の場合:そのまま客先に-CIのまま送信してます。
    出来ないものは出来ない 客先で出来るのならやって下さいです。
    鉛フリーでもいっぱい物質が掲載されてますよね
    それぞれTin(錫)の量によって違いますしね
    参考として JIS規格 Z3282を見ると自社がどの鉛フリー半田か判ります。
    還暦ジジイ(素人)の独り言でした。

    • OFFICE KS より:

      還暦環境調査員様、コメントありがとうございます。管理人です。
      chemSHERPA-CIからAIに変換が導入されるのは、今秋に予定されているV2R1からですね。
      からからうおさんのお役に立てばいいんですけど。

      それと、そのまま、CIを送るんですか?顧客がそれでいいならとは思いますが、なんか管理人としては釈然としないものもが、、(^^;。

  3. 還暦環境調査員 より:

    還暦環境調査員です。

    釈然としないですよね。(困)

    出来ないものは出来ないでやり過ごしてます。
    電線に予備ハンダのchemSHERPAですから
    そこは、複合化せずに提出しちゃいました。

  4. 還暦環境調査員 より:

    還暦環境調査員より

    おはようございます。
    ついでにと言ってはなんですがV2R1に向けてなのかメーカーでは最近 成分情報に
    Misc,not to declere を記載して回答を頂けるようになっているのですが
    その重量が、16.8%とか18.6%とか 10%を超えるものもあります。
    VER 2.09.00 の場合は不問でやり過ごしていいものだと思うのですが
    いかがなものでしょうか?

    • OFFICE KS より:

      還暦環境調査員様、コメントご質問ありがとうございます。管理人です。
      個人的には、「VER 2.09.00 の場合は不問でやり過ごしていい」と思います。
      VER 2.09.00のどこにもそんなルールはないと思います。

  5. 還暦環境調査員様 とても有意義な独り言ありがとうございます。早速 JIS規格Z3282を確認し更にネットで『鉛フリーハンダ含有量』など検索してみました。仕入先から頂いたデータはCIだったので規制物質の最大含有値が記載されており そもそもTin(錫)の含有量の記載がありませんでした。最初閲覧していたサイトでは鉛フリー=鉛ゼロとあったのでモヤモヤしておりましたが助言いただきこちらのコメント欄にコメントしてよかったです。

  6. 還暦環境調査員 より:

    還暦環境調査員より

    chemSHERPA-AI 絡みで質問させていただきます。
    先日、カナダ官報Part1 にてデクロランプラスとDBDPE(CASNO,84852-53-9)の
    含有有無調査依頼がありました。
    客先には、DPはchemSHERPA-AIで判定出来るからDBDPEのみ調査するつもりでしたが
    別名(1.1・・・)で判るからクローズして良いですとの事。
    仕事減ったから良いかと思ってやり過ごしましたが、chemSHERPA-AI(遵法判断情報)で
    判定できるのでしょうか?
    教えて頂けますか?

    • OFFICE KS より:

      還暦環境調査員様、ご質問ありがとうございます。管理人です。
      DBDPEですが、chemSHERPA-AI(遵法判断情報)で判定できるかとのご質問ですが、遵法判断情報だけであれば、現在までのVer.ではDBDPEであることを特定することは難しく、ID SG004の臭素系難燃剤(PBB類、PBDE類およびHBCDDを除く)として処理されると思います。
      一方成分情報画面においては、管理対象物質として検索できるので判定可能です。

  7. 中谷浩明(還暦環境調査員) より:

    還暦環境調査員より

    ご多忙のところ早々の対応ありがとうございました。
    モヤモヤが晴れました。
    環境調査員と言っても川中の中小企業で部品メーカーからのデータを処理している程度ですので
    基本を100%理解しているわけも無く客先から指摘されひとつひとつ奥深い内容を
    知り得る状態です。
    今後ともよろしくお願いいたします。

    • OFFICE KS より:

      還暦環境調査員様、管理人です。
      少しでもお役に立てば幸いです。

      今後とも、当ブログをよろしくお願いします。宣伝してくれてもいいのよ(^^;。

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