さて、グリーン調達基準の読み方のこのシリーズなのですが、色々書いてしまうと基準の大部分をコピーしてしまうことになりかねません。それは、多分著作権上問題が生じてくるかもしれません。グリーン調達基準は知らしめる意味もあるので、きちんとした引用なら問題ないのでしょうが、管理人、そこまで知財権について詳しくありません。
そこで、今後のBlog記事においては、個社名は特定しない、引用は解説に必要な部分のみ等の制限をかけていこうと思います。実際には、DLできるのでそこで確認して頂ければと思います。
さて今回は、「適用範囲」です。
まず、適用範囲に自社のグループ会社のどこまでを範囲にするとということが書いてある会社もあるかもしれません。しかし、そうであってもグリーン調達基準なので、その会社が購入するどの範囲までを対象とするか書いてあるのが普通です。特に化学物質管理の基準であれば、こここそがその範囲になるため重要です。
今回調べた中では、いわゆる会社が購入するものではなく、出荷するもの(その会社の製品ですね)を範囲にしているものがありました。調達基準なのに?という疑問はさておき、製品にもその基準が適用されているわけです。このような会社は、多くないと思います。
次に調達するもの(購入するもの)のどこまでが範囲かということですが、ここは、様々な表現がされています。例えば次のようです。
弊社が生産・販売・提供する製品に用いるために調達する化学物質、混合物、部品、部材、製品、包材および副資材。
他には、
1)製品用部材
2)包装用部材
3)弊社グループの製品とともに出荷される、またはシステムを構成するなど、セットで販売される他社製品(増設品または交換品も含む)
ただし、弊社グループ内で使用されるOA機器、文房具、事務用品類は対象外とします。
や
(1)機器製品の本体・周辺機・オプション等を構成する部品、材料。
(2)機器製品の包装材料・包装用部品。
(3)取扱説明書類。
(4)サービスパーツ。
(5)グリス、接着剤、両面テープ、包装用テープ等の製造用消耗品。
(6)サプライ製品および包装用部材。
といった表現もあります。
このように見てみると、適用範囲の記述粒度がかなり異なります。
最後のものは、かなり表現が細かいですし、2番目のものは割と大雑把です。ただ、グループ内で使用するオフィス用品には適用しないと読めます。最初の会社に書いてある副資材って何だ?とかいろいろ挙げればきりがありません。
しかしながら、このような違いがあってもあまり問題にならないのは、実際にはこれらの会社から、「これ(部品だったり、原材料だったり、包装材だったりするわけですが)についての情報を出してください、お願いします」と相手から指定されるからです。実際には、個別の指示が来ることになるので、それをどう表現しておくのかが、ここの文章表現になるわけです。
ですので、適用範囲の書き方が、各社によってかなり違っていても実際には大きな問題にはなりにくいです。
もちろん、「そんなものにまでデータ頂戴って言われるの」というようなことはままあるとは思うのですが。
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