ECHAは6月開催のRAC と SEAC のハイライトを発表しました

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少し前に書いたPFAS規制に関する動向 欧州その2にREACH規則のPFAS制限について、今後何回かリスクアセスメント委員会(RAC)および社会経済分析委員会(SEAC)が開かれ議論されるということを書きました。

6月13日に6月開催のRAC(リスクアセスメント委員会)と SEAC(社会経済分析委員会) のハイライトが発表されましたので見ていきたいと思います。青字が、発表分を訳したところになります(完全ではないですが)。

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今回も含め今までどのような議論がされたのか?

今回の発表によると、

PFASの規制提案によって影響を受ける可能性のある4分野について暫定的な結論を下した。また、次の評価対象セクターも発表された。

とあります。

では、4分野とは何かということになるのですが、

  • 消費者用混合物(3月の会議で既に議論)
  • 化粧品(3月の会議で既に議論)
  • スキーワックス(3月の会議で既に議論)
  • 金属メッキと金属製品の製造(6月の会議で議論)

今回は、金属メッキと金属製品の製造だけなんかい!というツッコミは置いておいて、RACでは、

提案の範囲とPFASの危険性について暫定的な結論を出した。

とあります。その内容は、以下の通りです。

委員会によれば、PFASの最大の懸念はその残留性であり、これはPFASが非常に長い間環境中に残留する可能性があることを意味する。

さらに、PFASの中には、環境と人間の健康にさらなる懸念をもたらすものもある。RACはまた、環境中での劣化の可能性に基づいて特定のPFASを制限の範囲から除外することは、十分に正当化されないと考えた。

ということは、全部規制しますという結論に変化はないということですね。

今の状況と今後の議論

また、今回の発表では、以下のように述べられています。

RACとSEACの会合で合意された結論は、各委員会が規制案全体(すべての使用分野を含む)の評価を最終決定し、意見を採択するまでは暫定的なものである。これらの意見はその後、一般に公表される。

そりゃ、そうでなくては困ります。

各委員会は、今後の会議で評価する分野も発表した。9月には、以下の分野に焦点を当てる予定である。

としており、その分野は、以下の通りです。

  • 繊維、椅子張り、皮革、アパレル、カーペット(TULAC)
  • 食品接触材料と包装
  • 石油・鉱業


9月以降、次に議論される分野は以下の通り

  • フッ素系ガスの用途
  • 輸送
  • 建設製品

ECHAは、5つの国家当局による提案の更新を受け、意見書作成の進展に全力を尽くしている。意見はできるだけ早く欧州委員会に提出される予定である。

と書かれていますが、RAC と SEAの開催は9月の次は12月でしょうから、意見書が出てくるのは最も早くても来年の春以降でしょうし、もっと遅い可能性も高いでしょう。

RACとSEACはPFASだけ議論しているわけではない

RACとSEACはPFASだけ議論しているわけではありません(これ以降青字は使っていません)。今回は、以下の議論も行われています。

  • RACは、調和された分類と表示に関する7つの意見を採択した。
  • RACは7件、SEACは11件の認可申請に関する意見案に合意した。
  • RACとSEACは、認可申請に関する意見3件を採択した。
  • RACは、職業暴露限度(OELs)に関する2件の意見を採択した。

これらの意見の詳細は附属書に掲載されている。

ここで言う附属書は、このニュースの附属書であって、REACH規則の附属書ではありません。

PFASに関するRACとSEACについてはまた何か動きがあったら記事にしたいと思います。

コメント

  1. 還暦環境調査員 より:

    還暦環境調査員より

    お世話になります。
    6/14にchemSHERPA V2R1-beta3(サンプル同梱)を試行版として
    一般公開とありました。
    小生もダウンロードしたばかりで詳細は、これからですが
    OFFICE KS様には、ご教授頂きたく存じます。
    今年の秋は、部品メーカー様は大変な時期を迎えますね。

    • OFFICE KS より:

      還暦環境調査員様、管理人です。コメントありがとうございます。
      管理人もDLしたばかりでこれからです。

      余り早くは書けないと思いますが、少しづつ見て記事にしていこうと思ってます。
      あんまり期待しないでね(^^;。

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