REACH規則 第32次SVHC候補6物質が公開されました

広告
「スポンサーリンク」

2024年8月30日にECHAから第32次SVHC候補6物質が公開されました。早いよ!

候補物質の解説はあまりやりたくなかったのですが、仕方なく第30次からはじめています。これも大体半年ごとなんですよね(;_;)。

広告

第32次SVHC候補6物質について

この第32次SVHC候補6物質についてのコメント募集期間はヘルシンキ時間で2024年10月14日までとなっています。

注意していただきたいのは、これらの物質は現時点でまだSVHCに決まったわけではありません

では、その6物質を見ていきましょう。

6-[(C10-C13)-alkyl-(branched, unsaturated)-2,5-dioxopyrrolidin-1-yl]hexanoic acid

CAS No.: 2156592-54-8
EC No.: 701-118-1
Reason for inclusion: Toxic for reproduction (Article 57c):生殖毒性 (Article 57c)
使用用途:油圧作動油、潤滑油、グリース、離型剤、金属加工油

O,O,O-triphenyl phosphorothioate

CAS No.: 597-82-0
EC No.: 209-909-9
Reason for inclusion: PBT (Article 57d)
難分解性、高蓄積性、毒性(Article 57d)
使用用途:金属加工油剤、油圧作動油、潤滑油、グリース

Octamethyltrisiloxane

CAS No.: 107-51-7
EC No.: 203-497-4
Reason for inclusion: vPvB (Article 57e)
とても難分解性、とても高蓄積性 (Article 57e)
使用用途:化粧品配合原料(髪・肌の保護,保湿効果)(NITE-CHRIPより引用)
自動車ケア製品のポリッシュ、ワックスブレンド、洗浄、クリーニング製品(ECHAの評価結果から)

Perfluamine

CAS No.: 338-83-0
EC No.: 206-420-2
Reason for inclusion: vPvB (Article 57e)
とても難分解性、とても高蓄積性 (Article 57e)
使用用途:人工血漿の主成分の 1 つ、作動媒体、絶縁液、熱伝達液、計器やメーターの防食絶縁、トランスミッション液、酸化防止潤滑剤、精密洗浄剤

Reaction mass of: triphenylthiophosphate and tertiary butylated phenyl derivatives

CAS No.: 192268-65-8
EC No.: 421-820-9
Reason for inclusion: PBT (Article 57d)
難分解性、高蓄積性、毒性(Article 57d)
使用用途:金属加工油剤、油圧作動油、潤滑油、グリース

Tris(4-nonylphenyl, branched and linear) phosphite

CAS No.: –
EC No.: –
Reason for inclusion: Endocrine disrupting properties (Article 57(f) – environment)
内分泌かく乱作用(Article 57(f) – 環境)
使用用途:プラスチック添加用酸化防止剤,有機ゴム薬品(老化防止剤)(NITE-CHRIPより引用)
ポリマー、接着剤、シーリング剤、コーティング剤に使われる

この物質は、2019年7月に

Tris(4-nonylphenyl, branched and linear) phosphite (TNPP) with ≥ 0.1% w/w of 4-nonylphenol, branched and linear (4-NP)

として、その混合物がSVHCに指定されています。

今回は情報だけ

今回は、第32次SVHC候補6物質の情報紹介だけでした。ECHAのパクリとも言う(^^;。

広告
REACH
「スポンサーリンク」
シェアする
OFFICE KSをフォローする

コメント

  1. ステップ より:

    どぉも。お久しぶりです。

    >ECHAのパクリとも言う(^^;。

    いやいや。改訂案がリリースされたという事実をキャッチ出来るだけでも御の字です。
    環境・化学物質関連の法改正のキャッチには欠かせないサイトですよ。

    • OFFICE KS より:

      ステップ様、コメントありがとうございます。
      そう言っていただけると多少は役に立ってるのかなと思って記事を書くに気になりますね。

      他の皆さんももっと言って(^^)/。

  2. Sei より:

    いつもお世話になっています。

    最後の物質の名称が変更になってます。linearがなくなっていたのが、復活しています。
    Tris(4-nonylphenyl, branched and linear) phosphite

    • OFFICE KS より:

      Sei様、コメントありがとうございます。管理人です。
      ほんとだ!復活してますね。情報ありがとうございます。修正しておきますね。

  3. ショーブン より:

    プラスチック成形工場勤務です。いつも大変参考になります。ありがとうございます。はやくも弊社製品ユーザーからSVHC32次の候補物質について、不含有証明を求められています。一般的に、候補の段階で、プラスチック原料メーカーに不含有証明を求められるものでしょうか?10月14日の決定までは問えないように思うのですが、原料メーカー次第、でしょうか。

    • OFFICE KS より:

      ショーブン様、質問、コメントありがとうございます。管理人です。
      候補物質の段階で、不含有証明や情報伝達を求めに対し回答しなければならないかと言えば、本来であればそうではないはずです。規制上そんなことはない。

      しかしながら、現在は候補物質の段階での調査は普通に行われる状態になっています。この理由は、SVHCに決定された瞬間に情報伝達義務が発生してしまうことにあると考えます。
      規制上、猶予期間は書かれていません。なので事前に調査したくなるんですね。
      プラスチック原料メーカーは、最近ではある程度このことを理解しているところも多いと思います。
      なので、聞いてみる(調査する)のはありだと思います。ただし、まだ決まってないんだから答えないということもあるかもしれませんね。
      この辺りは、現在も確固たるルールがあるわけではないと管理人は認識しています。ようは、会社間同士で決める状態でしょう。
      実際に、SVHCに決まるのは、10/14のコメント終了期間後約3カ月の2025年1月です。

      • しょーぶん より:

        ありがとうございます。まず、取引先にもそのように説明して理解を求めることができます。
        ご見解をいただき感謝いたします。

        • OFFICE KS より:

          しょーぶん様(ひらがなになってる?)、返答ありがとうございます。管理人です。
          少しでもお役に立てば幸いです。

タイトルとURLをコピーしました