今回のREACH 制限物質(その44)はEntry7のTris(aziridinyl)phosphinoxideです。
Entry7 Tris(aziridinyl)phosphinoxideの基本情報
では、まずEntry7 のTris(aziridinyl)phosphinoxideの基本情報を見ていきましょう。
化学物質名:Tris(aziridinyl)phosphinoxide
和名:トリス(アジリジン-1-イル)ホスファン=オキシド、トリエチレンホスホルアミド、Triethylenephosphoramide、APO
化学式:C6H12N3OP
分子量:173.15
構造式:
CAS RN : 545-55-1
EC No.: 208-892-5
融点:41℃
沸点:299℃付近
Entry7 Tris(aziridinyl)phosphinoxideの危険性は何か
ECHAのSubstance Infocardによれば、この物質は、調和された分類はなく、この物質に関する製造者、輸入者、川下使用者による危険有害性の通告はない。
えー、そうなの?じゃあなんで制限物質に、、。実は、
国立環境研究所のWebkis-Plusによれば、この物質は腐食性があります。かつ、熱に対して不安定で、加熱分解し、POxとNOxのきわめて有毒なガスを発生します。
日本の有害家庭用品規制法においては、繊維製品のうち寝衣、寝具、カーテン及び床敷物では、検出されてはならないことになっています。
Entry7 Tris(aziridinyl)phosphinoxideはどこに使われているのか
実際この物質はほぼ使われることはないと思いますが、
ネット上では、昆虫の化学止血剤として使用され、染色に使用され、抗悪性腫瘍剤である化学物質との情報がありました。
制限条件
Entry7 Tris(aziridinyl)phosphinoxideの制限条件は以下のようなものです。
- 皮膚に接触することを意図した衣服、下着、リネンなどの繊維製品に使用してはならない。
- 第1項に適合しない物品は、市場に出してはならない。
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