2024年1月23日に第30次のSVHCが発表されました。追加されたSVHCは5物質です。
ですので、REACH SVHC:追加分だけゆっくり解説も順次進めていきます。今回は、REACH SVHC:追加分だけゆっくり解説(35)となります。
今回は、Bumetrizoleです。
第30次SVHC Bumetrizoleの基本情報
では、まず 基本情報を見てみましょう。
化学物質名:Bumetrizole
和名:2-(2’-ヒドロキシ-3’-t-ブチル-5’-メチルフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール
別名:ブメトリゾール、2- t-ブチル-6-(5-クロロ-2 H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-メチルフェノール、2-(5-クロロ-2-ベンゾトリアゾリル)-6-tert-ブチル-p-クレゾール、2-(5-クロロ-2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-メチル-6-tert-ブチルフェノール、UV326など
化学式:C17H18ClN3O
構造式:
分子量:315.8
CAS RN:3896-11-5
EC No.: 223-445-4
融点:140℃程度
色形状:淡黄色固体
Bumetrizoleの危険性は何か
ECHAのSubstance Infocardによれば、REACH登録において企業がECHAに提供した通知では、この物質は、危険有害性は分類されていない。
ではなぜこの物質が、SVHCになっているかというと高難分解性かつ高生物蓄積性(vPvB)(第57条e)に該当する物質だからというのが理由です。
日本においては、強い規制がかかっている物質ではありません。
Bumetrizoleの使用用途はどこか
Bumetrizoleは、UV326という別名が示す通り紫外線吸収剤として樹脂などの劣化防止のため使用されます。
ECHAのSubstance Infocardによれば、この物質は、REACH登録はされており、年間1,000トン以上10,000トン未満製造もしくは輸入されています。
消費者用製品としては、この物質は、 コーティング製品、接着剤およびシーリング剤、洗濯および洗浄剤などに使用されます。
いわゆる業者さんにおいては、コーティング製品、接着剤およびシーリング剤、植物保護製品として使用されます。分野としては、混合物の調合、農業、林業、漁業などにも使用されます。
更に、この物質は以下の用途に使用されます。ポリマー、金属加工油剤、接着剤およびシーリング剤、コーティング製品、油圧作動油、潤滑油およびグリース。
この物質は、コーティング製品、接着剤およびシーリング剤、ポリマーなどに使用されるため、今まで色々なところに使用されてきました。
今も中国で製造され、使用もされている物質です。
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