今回から、「SDSの情報などに基づくリスクアセスメント実施義務」の説明に入ります。労働安全衛生法関連規制の改正全体がどのようになっているのかは、労働安全衛生法関連の規則改正について(2)をご覧ください。
大体、化学物質のリスクアセスメントって何?
「SDSの情報などに基づくリスクアセスメント実施義務」なのですが、大体、化学物質のリスクアセスメントって何なのでしょうか?
もっと言えば、リスクアセスメント自体よくわかっていないという人もいるかもしれません。
リスクアセスメントは、ISOではISO 31000 Risk management GuidelinesおよびISO 31010 Risk management Risk assessment techniquesが存在します。
それによれば、リスクアセスメントは、リスク特定、リスク分析、リスク評価を網羅するプロセス全体を指すことになっています。この際、リスク自体はどんなリスクでも構わないことになります。
では、化学物質に関するリスクアセスメントはどのように表現されているのでしょう。
厚生労働省のHP内を検索してみるとリスクアセスメントを実施しましょうというパンフレットには、以下のように書かれています。
<リスクアセスメントとは>
厚生労働省のパンフレットから引用
化学物質やその製剤の持つ危険性や有害性を特定し、それによる労働者への危険または健康障害を生じるおそれの程度を見積もり、リスクの低減対策を検討することをいいます。
SDSを交付しなければならない対象物質は、必ず何らかの危険性・有害性を持つためリスクアセスメントが必須になります。
SDSの交付もリスクアセスメントも少量だからは言い訳にならない
リスクアセスメントについてここまでしか書いていない(何も書いてないじゃないか!)のですが最も重要な点を今のうちに記載しておきます。
前回までの「ラベル表示・SDS交付による危険性・有害性情報の伝達義務」においても今回の「SDSの情報などに基づくリスクアセスメント実施義務」においても最も基本的で重要なことは、
少量だからとか、研究開発用途だからとか、事務所みたいなところで使ってるから(それはそれで大問題だ)とかと言うことは、これらの義務をやらなくていいという言い訳には一切ならないということです。
実際の事業所や職場においてこの点についての認識が甘い部分が過去には多くあったように思います。
かつ、他の規制においては研究開発用の例外措置とか、少量だった場合報告しなくていいとかと言う規制もあるのでそう思っている方もいるかもしれませんが、そうではないということです。
今回の記事は超短かった、次回更新は間が空く予定
今回の記事は、中身がほとんどないですかね(^^;。とはいえ、リスクアセスメントはどうするのかの方法や手順を書き始めると最初は収拾がつかなくなるかと思って(理解してないだけだろ!)、ここまでとしました。
実際、厚生労働省のページを見るとリスクアセスメントの手法だけでもいくつも並んでいるので「どうしたらいいの?」と思う方は多いと思います。
実は、管理人これから11月上旬は珍しく結構忙しいのです。なので、次回更新まで少し間が空く予定です。
コメント