2024年4月10日に米環境保護庁(EPA)は、PFAS、中でもPFOSとPFOAに対して新たな厳しい飲料水の基準を決定したというアナウンスがありました。
Yahooニュースとかでも普通にニュースになっていましたね。
この分野は、当ブログではあまり扱わないのですが、日本への影響もあるだろうと思い取り上げます。
米環境保護庁(EPA)による新たなPFOSとPFOAの飲料水基準は?
今回のニュースは、日本においては、米環境保護庁(EPA)が非常に厳しい飲料水基準をPFOSとPFOAに設定して規制するということが大きく取り上げられています。
その新たな基準は、以下のようです。
- PFOS 4ng/L (4ppt)
- PFOA 4ng/L (4ppt)
日本においては、水質管理目標設定項目に目標値(暫定)が2020年に設定されており、その値は
- PFOS+PFOAの合計値として 50ng/L
となっています。
それで、日本の基準より1桁も低い基準が決められていると言うことでニュースになっているようです。
ですが、世界的に見ると現時点における水質基準に置いて日本の値が緩いかと言えば全くそんなことはなく、アメリカのみが非常に厳しいという状態にあります。もちろん今後はもっときつくなっていくかもしれません。
新たな基準はPFOS、PFOAだけではない
今回の規制は、PFOSとPFOAにのみ基準が決められたのではありません。実際には、PFASに関する規制であり、その他のPFASについても基準が決められています。
- PFHxS 10ng/L (10ppt)
- PFNA 10ng/L (10ppt)
- HFPO-DA (commonly known as GenX Chemicals) 10ng/L (10ppt)
- Mixtures containing two or more of PFHxS, PFNA, HFPO-DA, and PFBS
1 (unitless) Hazard Index
しかも、この規制ではMCLG(最大汚染レベル目標)というものが決められており、本来そこまで汚染を軽減するべきという目標が決められています。
上に書いた4項目は、それぞれ基準値と最大汚染レベル目標は同じなのですが、PFOSとPFOAのMCLG(最大汚染レベル目標)は、Zeroになっているのです。(いや、もうそれは無理じゃね?
今回のニュースは、以下のURLを参考にするとよいでしょう。
- Biden-Harris Administration Finalizes First-Ever National Drinking Water Standard to Protect 100M People from PFAS Pollution
- Per- and Polyfluoroalkyl Substances (PFAS) Final PFAS National Primary Drinking Water Regulation
日本の水質基準に対する影響は?
今回のこのアメリカの新たな飲料水基準による規制は、日本の水質基準に影響を及ぼすのでしょうか?
ここから先は、全く管理人個人の考えですので、異論がある方もたくさんいらっしゃると思います。
アメリカが非常に厳しい基準を採用したからと言って、すぐに日本がそれに追随するということはないでしょう。現時点でこれほど厳しい基準はアメリカだけだからです。
更に、こういった基準は、各種の実験や文献、実際の汚染状況の調査などを基にその有害性などの評価をして決められるものです。
アメリカがこの基準を決める際にも、このようなアセスメントの手続きを踏んでいますし、PFASに関して戦略的なロードマップをひいています。
欧州においてもPFASはその化学物質戦略に明示的に対象となる物質となっています。
このようにPFASに対しては、各種のアプローチが行われており世界中で注目され、規制の強化が考えられている物質であることは紛れもない事実です。
それゆえ、このような状況を日本が無視し続けるということも考えにくいです。PFASの問題に対して今後どのように対応するかは、引き続き有識者を集めた議論が行われていくことになるでしょう。
国内のPFASに対する健康影響研究や除去技術についてで書いたように、順次手が打たれていくことになるでしょう。思っているより早く、規制の強化の可能性があるかもしれません。
ここで言っている規制強化は、何も数値だけではなく、今は目標値(暫定)になっているものが、規制値になるなども一つの規制強化にあたります。
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