今回は、にしかわさんにコメントいただいたSVHCの追加の話と、管理人も参加する化学物質管理ミーティングの内容のお話です。
Triphenyl PhosphateがSVHCに追加されました
2024年11月7日にECHA(欧州化学品庁)から、Triphenyl PhosphateをCandidate List(SVHC)に追加されることが発表されました。
何という中途半端な時に、、。
その理由としては、以下のように説明されています。
ECHAの加盟国委員会は、10月の会合でリン酸トリフェニルのリストへの追加を確認した。この物質は内分泌かく乱作用を持ち、難燃剤や可塑剤として使用されている。 この物質の追加に関する委員会の審議は、当初6月に行われる予定だったが、その特性に関する新たな情報が入手可能になることがわかったため、例外的に延期された。
REACH規則 第31次SVHC 1物質が公開されましたに記載の通り、Triphenyl Phosphateはこの31次のListには含まれませんでしたが、その時にも加えられなかった理由が示されていますし、実際の理由が上で書かれていることになります。
でも、いや別にそんなに急がなくても、次回の追加でよくないですか?と思ったのは管理人だけ?
これで、SVHCは242物質になりました。
そういえば、31次のSVHCに対してゆっくり解説をしていませんでしたね。1物質だったので放っておいて忘れてしまったんですね。今回は、基本情報だけにして、後で記事化しますね。
Triphenyl Phosphateの基本情報
化学物質名:Triphenyl Phosphate
和名:りん酸トリフェニル
CAS No.: 115-86-6
EC No.: 204-112-2
Reason for inclusion:Endocrine disrupting properties (Article 57(f) – environment):内分泌かく乱性(第57条(f)-環境)
使用用途:この物質は難燃剤および可塑剤としてポリマー配合物、接着剤、シーリング剤に使用される。
化学式:C18H15O4P
分子量:326.29
常温で固体
JEMAIの化学物質管理ミーティングの展示内容
続いて、来週に迫ったケミカルマテリアルJapan2024ですが、以前にもお伝えした通り、JEMAIはこの中の第10回 化学物質管理ミーティングに出展します(場所:M-23)。
参加には、登録が必要なので注意してください。
さて、前回お伝え出来なかった、JEMAIの展示内容が判明しましたので見ていきましょう。
大きくは3つになります。
- パネル展示
- 商談コーナー
- ブース内セミナー
パネル展示は、A0サイズで今回一新したそうです。
とはいうものの、たいていどこでもそうですが、学会でのパネル発表とも違い、細かいことが書いてあるわけではありません。サービスできる情報が目立つように書かれている感じだと思います。
商談コーナーは、実際に困りごとをお聞きして提案などする、いわゆる商談をするスペースです。テーブルと椅子のセットが2組あるとのことです。
ブース内セミナーは、ブースの中でミニセミナーで15(20だったかも)分のものと30分のものがあります。(30分の方は、プレゼンが英語で逐次翻訳が入ります。)
題名や詳細内容はまだ完全に決まっていませんので大枠だけです。15分のものは、11/21,22の両日それぞれ2回行われる予定です。30分のものは、両日1回だけです。
これらのセミナーは、各省の化学物質管理に関する基調講演を避けて行われます。
15分セミナーの内容
- 労働安全衛生法リスクアセスメントに関するもの
- 難燃剤の知識と規制に関するもの
- 製品(成形品)系の情報伝達に関するもの
30分セミナーの内容
- Yordasの化学物質に関するソリューションの紹介
管理人は、この中で”製品(成形品)系の情報伝達に関するもの”を担当します。両日とも午前と午後1回ずつですが、それぞれ時間は異なりますのでブースで確認してください。
15分なので表面上のあっさりした内容です。細かいことが聞きたい方は、商談コーナーでと言うことになるんだろうと思います。
最後になりますが、再度会期と会場を載せておきます。
会期:2024年11月21日(木)~22日(金) 10:00~17:00
会場:東京ビッグサイト 南展示棟 ホール1・2
入場料:無料(登録制)
皆さんの来場をお待ちしています!
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