chemSHERPA の [SVHC 非該当]選択時の設定不備についての案内がありました

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chemSHERPAのHPに2024年5月31日に「chemSHERPA 成形品データ(AI)作成支援ツール Ver.2.09.00 における [SVHC 非該当]選択時の設定不備について」という案内がありました。

今回は、これがどういう内容なのか確認して行きましょう。

それと同日、JAMP会員向けには秋にリリースされるであろう「chemSHERPAデータ作成支援ツールV2R1_beta3」 が試行版として公開されました。

JAMP会員ではない管理人はDLできないわけですが、だれか試した方がいれば感想をお願いしたいところです。

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[SVHC 非該当]選択時の設定不備ってどんな不備

この不備は、実務上重大な問題を引き起こすかと言うとそんなことはないと思います。

chemSHERPA-AI Ver.2.09でSVHC 該否の用途コード入力対象になったのは以下の二つの物質です。

・CAS番号 12060-00-3 Lead titanium trioxide 三酸化チタン鉛
・CAS番号 1327-53-3 Diarsenic trioxide; arsenic trioxide 三酸化二ヒ素

以下に適当なガラスを含むダミーサンプルの成分情報を示しました。

図1 成分情報ダミーサンプル

物質の選択で今回は、三酸化チタン鉛のほうを選択してみました。

図2 成分情報 物質として三酸化チタン鉛を選択

するとELVやRoHSの適用除外選択画面に引き続き、SVHCの対象か対象外かを選択する画面が出てきます。これは、ガラスのようなUVCB(組成不定の物質)中のものはSVHCと見なさない事によるものです。

図3 SVHCかどうかの選択画面

ここでSVHC対象外として、成分情報を確定します。SVHCの項目はNot-Relevantになっています。

図4 SVHCはNot-Relevant

その状態で遵法判断情報画面に行き、成分遵法判断変換をすると以下の結果が得られます。

図5 三酸化チタン鉛はEntry Yになっている

赤枠で囲ったように、三酸化チタン鉛は成分情報でSVHCの選択をNot-Relevantにしたので、本来ここは、SVHCに対してどうかという遵法判断なので自動的にNにならなければなりません。

そこが、Entry Yになってしまっているという設定不備なわけです。

なので、実際にはEntry YをNに判断すれば済むことになります。

図5 三酸化チタン鉛をNにする

ということで、今回の案内の設定不備は、ロジカルには間違いなので、プログラム上は直さなければいけませんが、ユーザーにとってはまあはっきり言ってどうでもよいくらいレベルの軽微なものです。

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