前回のブログ更新からかなり時間が空いてしまいました。理由は、管理人はやり病にかかってしまい、1週間ほど寝込んでしまったからです。復帰しましたので、ブログを再開しようと思いますが、もう年末に近く、あまり更新できないかもですね。
今回は、chemSHERPA講座の6回目です。「chemSHERPAを使うにあたってのルール」の2で前回の続きになります。
今回は、「chemSHERPA製品含有化学物質情報利用ルール(Ver.1.5)(日本語版)[pdf]」の用語の定義からです。
それでは、いって見ましょう。
chemSHERPA 製品含有化学物質情報の利用ルール 3. 用語の定義
「chemSHERPA製品含有化学物質情報利用ルール(Ver.1.5)(日本語版)[pdf]」の3項目目に用語の定義があります。
大体は、JIS Z7201から引っ張ってきているものが多いのですが、そうではなくかつこの利用ルール以外ではあまり見たことのない用語というものもあります。
その一つが多分、「原部品」という用語でしょう。この用語は、他ではあまり使われないと思います。
原部品
chemSHERPA製品含有化学物質情報利用ルール(Ver.1.5)より引用
化学物質/混合物から、化学物質の含有量が固定される成形・乾燥・加熱・塗布等の製造工程を経て製造された最初の部品。
(注記)成形品を構成する最小単位の部品のこと。それ以上細かくすると、目的とする機能が果たせなくなる部品のまとまり。
(注記)樹脂製のケース、パソコンキーボードの1つのキー、電解コンデンサ、ヒューズなど
これは、なかなか理解しずらい定義かもしれないですね。パソコンキーボードの1つのキーとか言われても一つだったら機能は果たさないだろ!というツッコミがいくらでも入れられそうです(^^;。
まあ、なんとなくわかってくれという感じなのかな。
その他には、chemSHERPAを使用するために固有の用語の定義も書かれています。
例えば、管理対象物質集約リスト、管理対象物質検索用リスト、遵法判断情報、エリア、複合化などですね。
これらは、ほぼchemSHERPAにおける用語なので、理解するしか仕方ないところです。
また、製品含有化学物質の情報伝達の際には、よく出てくる川上、川中、川下の定義なども書かれています。
また、不純物の定義も書かれているのですが、これは納得できないよと思う方もいるかもしれません。不純物の定義は法律によっても異なったりするので、ここではchemSHERPAを使う上での定義だと思って我慢しましょう。
4. 製品含有化学物質管理体制の構築
利用ルールの4番目の項目には、製品含有化学物質管理体制の構築が書かれいます。
ここは、たった2項目、
- 製品化学物質の情報伝達は組織の仕組みに基づいてやること
- 組織の製品の製品含有化学物質を把握すること、特に、化学変化、化学品から成形品への変換等に留意する
というようなことが書かれているのですが、これはとてもとても重要です。
組織の仕組みに基づいているということは、最低限この点に関してルールが書いてある文書はあるんですよねと言うことになります。暗黙のルールがあるはダメですよ。
二つ目のほうは、化学変化や化学品から成形品への変化に関しては、それを取り扱う企業の方はわかっていると思うのですが、組織の製品はどこまでですか?まさか本体と付属品ではないですよね?
5. 製品含有化学物質情報
利用ルールの5番目の項目には、製品含有化学物質情報について書いてあるのですが、ここでは、化学品にはchemSHERPA-CI、成形品にはchemSHERPA-AIを使えと書いてあるだけなので、そこまで重要ではないのですが、
成形品 の製品含有化学物質情報として、 成分情報 及び /又は 遵法判断情報 を伝達 すること。
という一文があります。これは、文章通りに読めば、成形品 の製品含有化学物質情報として、成分情報 だけでも良い、遵法判断情報だけでも良い、両方でも良いと読めますが、現実はそれほど甘くはありません。
川中企業の成形品を扱う方にとっては、どちらの情報も要求されてしまうことが多く、結局成分情報も遵法判断情報も用意しておかなくてはならないことになっています。さらに言えば、最近はSCIP情報まで要求される場合もありより複雑になってしまっているというのが現実だと思います。
次回もchemSHERPAを使うにあたってのルール
次回もchemSHERPAを使うにあたってのルールについてになります。というか、いよいよ項目の6番目製品含有化学物質情報伝達の基本に入りますので、この文書のメインパートになります。1回では終わらず2,3回はかかると予想しています。
というか、この部分を理解せずにchemSHERPAを使うのはよろしくないと管理人は思っていますのでお付き合いください。
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