ご存じの方も多いと思いますが、2023年7月17日にEHCA（欧州化学品庁）は、
Have your say on the proposal to restrict PFAS by 25 SeptemberというREACH規則におけるPFASの制限に関してupdateを発表しました。
今まで言われてきた内容と大きな変化はないのですが、今回はこれを見ていきたいと思います。
Submitted restrictions under consideration（PFAS制限案）
Have your say on the proposal to restrict PFAS by 25 Septemberをクリックすると
Submitted restrictions under consideration（提出された検討中の制限）というPFASの制限の提案のページに飛びます。
ここには、PFAS制限案に関する情報がまとめて記載されていますので、見ていきましょう。詳細は、実際の文書(pdfやExcel、Wordが貼りつけてあります）を見てくださいね。
- Name（制限する物質の名前ですね）：Per- and polyfluoroalkyl substances (PFAS)
- EC NumberやCAS Numberは当然ありません
- Submitted by（どの国から提出されたか）：Germany（ドイツ）
- Scope（範囲）：PFASの製造、上市、使用の制限
- Information note on restriction report（制限の報告に関する情報ノート）：この文書には、今回のPFAS制限案に関するまとめのようなものが書かれています。
- Restriction report（制限に関する報告書）：REACH規則のAnnex XVによる報告書です。
- Restriction report annexes（制限に関する附属書）：附属書は10個あります。A～G、G1、G2、E4、E2という記号が振られています。
- Consultation on restriction report（制限に関する相談内容もしくは意見提出と言ってよいでしょう）：Give Comments、この項目は、実際の相談する際のフォームのページに飛びます。
- Start of consultation on Annex XV report（Annex XVによる報告書についての相談のスタート）：22/03/2023
- End of consultation on Annex XV report（同、相談の終了）：25/09/2023、このSubmitted restrictions under considerationのページの上の方に、Consultations close at 23:59 Helsinki time (EET).とありますので、相談、意見のある方はそれまでに提出しましょう。これを提出するのは、誰でも構いません。
- Comments submitted to date on restriction report（これまでに提出された制限報告書に対する意見）：ここにはこの記事を書いている時点で40個のWordファイルが貼りつけられています。
最新（Part40）のものは、8月1日に提出されたもののようです。
これからも意見は提出されるでしょうから、さらに増えるでしょう。1ファイルに10個（ちなみにPart40は20個の意見が書かれています）の意見が書いてあるとすると400以上の意見が提出されていることになります。
現在は、相談、意見提出期間なので大きな動きはない
REACH規則の制限提案に関して、現在は、相談、意見提出期間なので大きな動きはありません。これからももっともっと多くの意見が提出されるでしょう。それを一つ一つ検討していくことになります。
意見募集が終わる9月25日が終わってもすぐに情報は出てこないと考えられます。なので、現時点では意見のある方は、がりがりと意見書を作って出す、そうでない方は何らかの動きがあるまで待つことになると思います。
ちなみに、このREACH規則の制限提案は、消火剤に使用されているPFASは範囲に含んでいないことに注意しましょう。それは別の規制がかけられています。以下を参照のこと。
ECHA’s committees: EU-wide PFAS ban in firefighting foams warranted
何らかの動きが出てきたら、また記事にしようと思っています。
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