今回は、製品含有化学物質管理の基礎(その3)です。
今回から、製品含有化学物質管理ガイドライン第4.0版の4. 製品含有化学物質管理の基本的考え方という、文書のメインの部分に入っていきます。
4. 製品含有化学物質管理の基本的考え方には何が書いてあるのか
この部分には何が書いてあるのでしょうか?まあ、基本的考え方だよね(当たり前だ)。
実際には、4. 製品含有化学物質管理の基本的考え方の小項目は以下のようになっています。
4.1 製品含有化学物質管理の必要性
4.2 製品含有化学物質管理の基本
4.3 製品含有化学物質管理のリスクおよび機会への取り組み
4.4 リスクに基づいた製品含有化学物質管理
4.5 成形品への変換工程
4.6 製品化学物質管理の枠組み
4.7 製品化学物質情報の整備
4.8 製品化学物質情報の責任ある情報伝達
4.9 自律的な管理が困難な組織への支援
4.10 企業機密への配慮
これらの内容が、10ページに中に書かれているのですが、結構図表も使用されています。
皆さんDLされているはずなので、内容は読んでいただければわかります(おい、それじゃ解説になっとらんだろ!)。でも、いや一応JAMPの公式なんだろうし、、。
というわけで、管理人が読んでみてちょっと補足したほうが良いなということを書いていきます。最も、多くの内容は5. 製品含有化学物質管理のための実施項目で確認されるはずです。
4.2 製品含有化学物質管理の基本
例えば、4.2 製品含有化学物質管理の基本の項目中の表4-1には、業務の各段階における製品化学物質管理として設計・開発、購買、製造、引き渡しの各段階における製品化学物質管理の内容が書かれています。
当然その通りなのですが、これをそのまま鵜呑みにすると間違いを起こす可能性はあります。製品化学物質管理において、設計・開発、購買、製造、引き渡し以外の組織が関係ないかと言えば、そんなことは全くありません。
最も、設計・開発、購買、製造、引き渡しに関する組織が製品化学物質管理に組み込まれていない場合は、論外です。
まずは、皆さんの組織で製造の人たちや引き渡し(営業も含む)に関する人たちが、製品化学物質管理の活動に組み込まれているかどうか確認しましょう。
その他にも、必要な情報が関係する組織に行きわたっているか確認することが重要です。
4.4 リスクに基づいた製品含有化学物質管理
4.4 リスクに基づいた製品含有化学物質管理には、表4-2として、重点的な管理対象として考慮する必要があると考えられる事項の例というやたら回りくどい書き方をしている表があるのですが、ここに書かれている項目は非常に重要です。
もちろんすべてではありませんが、通常注意すべき主なリスク要素は、ほとんど書かれています。
4.5 成形品への変換工程、4.6 製品化学物質管理の枠組み
製品含有化学物質管理ガイドライン第4.0版は、この成形品への変換工程や枠組みにひどく重きを置いた書きぶりになっているというのが管理人の印象です。これら項目だけで、図解入りで3ページを消費しています。
化学品から成形品になる際は、色々なことがおきるので判らなくはないのですが、実際には自社の工程自体は携わっている人が一番知っているので、ここまでゴリゴリに書かなくてもというのが管理人の印象です。
4.8 製品化学物質情報の責任ある情報伝達
ここに書かれている考え方が、chemSHERPAなどで情報伝達をする際の基本となっていますので、非常に重要です。
4.9 自律的な管理が困難な組織への支援
製品含有化学物質管理及びサプライチェーンの情報伝達上での大きなボトルネックになっているのは、この項目に書いてある、自律的な管理が困難な組織です。その傾向が強いのが中小企業であることも書かれています。
従って、支援を川下側、川上側が実施することも非常に重要と書かれています。
ただ、情報をくれと言ったり、放り出せばいいというものではありません。
この部分が、管理人は最も重要な要素であろうと考えています。
次回から、5. 製品含有化学物質管理のための実施項目
次回から、5. 製品含有化学物質管理のための実施項目になりますが、今回の記事と同様に、前に書いたように文書はDLされていて皆さん読めるということを基本に書いていきます。
著作権上の問題があるので、実際の文章使えず、どうしても必要な部分の引用の範囲でやらなければなりません。
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