あけましておめでとうございます、本年もよろしくお願いします
あけましておめでとうございます。本年もブログ「化学物質管理の話」をよろしくお願いします(一応今年は続けるつもりです)。
それでは、昨年もやりましたが、管理人が勝手に考える今年の成形品に関する化学物質管理における注目内容を記載したいと思います。
今年の内容の前に昨年の振り返り
今年の管理人の好き勝手な注目内容の前に、昨年1年間で当ブログで読まれた記事Top10(Homeページやカテゴリーページは除き記事のページのみで順位付け)は、以下のようなものです。
第1位 chemSHERPAとは何ですか?
第2位 shaiという拡張子が付いたファイルが開けない:chemSHERPA Tool
第3位 shciという拡張子が付いたファイルが開けない:chemSHERPA Tool
第4位 chemSHERPA(ケムシェルパ)で化学物質情報くれと言われたら
第5位 chemSHERPA-CIとchemSHERPA-AI
第6位 RoHS適用除外に関するÖko-InstituteのPack22の最終報告書が発表されました
第7位 REACH認可候補物質への追加4物質(第26次SVHC)が2022/1/17に公表されました
第8位 そもそもchemSHERPAって何ですか?
第9位 拡張子shai or 拡張子shciが動くソフトは何?
第10位 TSCAの第6条関係が騒がしい?
こう見てみると、昨年はchemSHERPA関係の記事が、7記事もTop10に入ってきています。しかも基礎的な記事にアクセスが集中しています。
管理人が考えるところ、chemSHERPAの普及がいわゆる大手家電や複写機などchemSHERPAを引っ張ってきたサプライチェーンから、色々な電気を使用する機器を製造している業界とそのサプライチェーンにも普及しはじめているからかなと思っています。
最近では、管理人のセミナーを受けに来るメーカーさんもいろんな業界に広がっている感じもありますし。
それ以外では、SVHC追加の記事とRoHSの用途適用除外Pack22の記事が割と上位に入っています。TSCAの6条物質(特にPIP 3:1)に関しては、情報が行き渡ったかなと思える結果です。
昨年の管理人の予想はあんまり当たっていない?
昨年の年初めに管理人がやった予想では、以下の項目をあげていました。
- フッ素系化合物についての動向に注意
- RoHS指令の制限物質について
- SCIP databaseは欧州のもの
- 今年は国内の規制に関しても注目
- その他の規制について(日米欧以外の地域やPOPs条約関係)
この中で、実際に影響が大きくあったのはフッ素系化合物についての動向に注意(PFAS関係)と今年は国内の規制に関しても注目(労働安全衛生法および化管法に関係する規制の改定)だと思います。
また、POPs条約関係の物質の調査も多かったかと思います。
そういう意味では、半分は当たっていましたが残りはまだ表面化はしていない感じですね。
今年は、どういったものがトレンドになっていくでしょう。管理人の勝手な思い付きですのであてにしないように。
フッ素系化合物についての動向には、引き続き注意
昨年1年間でフッ素系化合物に関する規制の動向は大きく進みました。
PFAS(PerFluorinated Alkyl Sulfonates)EUやアメリカで規制の話がどんどん進んでいます。
第2回 FCJウェビナーを受講しました(2022/11/30)を参考に対応を考えていくべきでしょう。
今年1年間はPFASに振り回されるかもしれません。
欧州の化学戦略による各種規制見直しについて
欧州は、2020年に出した化学戦略を基に、各種プロセスを進めています。
https://ec.europa.eu/environment/pdf/chemicals/2020/10/Strategy.pdf
英語が嫌じゃという方は、JEMAIの化学物質総合管理部門のHPにある「国際潮流と化学物質管理」を見てもらえばある程度分かります。
これに基づいて、現在、REACHもRoHSもCLPも改定、見直しの議論が進んでいます。だんだん情報として表に現れてくるでしょう。
今年の後半は、欧州の各種見直しの議論に振り回される可能性は否定できません。
今年は国内の規制に関しては実務領域に入ってくる
日本に関して言えば、既に化管法と労働安全衛生法の関連規制(政令や省令)が改正されていることにより、SDSやPRTRについては、実際の書き換え、数量把握など実務領域での仕事量が大幅に増えてくると思います。
化学品を取り扱っている方は、特に注意が必要です。
その他の規制について
化学物質に関する規制は、より厳しくなってきていること、更には企業の自主管理に移行させようとしていること、成形品についての規制も厳しくなってくることは間違いないようです。
マイクロプラスチックなど新たな問題も出てきています。
また、POPs条約関係では
ペルフルオロヘキサンスルホン酸(PFHxS)とその塩およびPFHxS関連化合物が廃絶(附属書A)に追加されたので、化審法一特への追加手続きに入っています。
また、中鎖塩素化パラフィン(炭素数14~17 で塩素化率45 重量%以上のもの)、長鎖ペルフルオロカルボン酸(PFCA) とその塩及び関連物質についてもリスクプロファイル案が作成される予定ですので、注意が必要です。調査も多く行われる可能性があります。
いつものお願い
昨年は、更新頻度は落ちると言っていた割には記事数は、3日に1回くらいで更新されている勘定になっています。
しかし、今年は更新頻度はさらに落ちると思っています。4日~5日に1度くらいになるでしょう。何せ寄る年波には、ゲフンゲフン。
ということで、最後にいつものお願いです。当ブログはリンクフリーです。サプライチェーン上の化学物質管理や情報伝達は、ものの売買をするお互いの理解と協力が不可欠です。その点において当ブログが少しでも役に立つのと思われた方は、皆様のサプライチェーン上に当ブログの拡散をお願いいたします。
コメント
管理人様
明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
そういえば、2022年 年始のコメントでPFASをいきなり質問させていただいたことを思い出しました。
昨年はPFASで始まり、PFASで終わったなとの印象です。
今年もPFASで始まる予定ですが、FCJを教えていただいたことで、頭の中が整理でき、大分理解できたと思いますが…
すべてのPFASを把握することは可能なの?
と、不安だらけです。(海外で調達している材料を調査するには言葉の壁が…)
わからないことは、客先、仕入れ先、同僚とコミュニケーションを取って乗りきりたいと思います。
管理人様のブログは、とってもわかりやすいので頼りにしてますので、またコメントさせていただきます。
毎日お仕事様、
明けましておめでとうございます。管理人です。本年もよろしくお願いいたします。
コメントありがとうございます。
管理人、当初PFASの件がここまで広い範囲を規制対象に入れるとは思っていなかったので、昨年1年の動きには結構びっくりです。
全てのPFASを把握することに関しては、管理人はパンダ様への返信にも書きましたが、まあ無理だろうと管理人的には思っています。
微量で効果を表す用途の把握なんて、ほんと大変です。PFOSやった時の実感です。在庫の件やら、サプライチェーン上の情報の欠落やらいっぱい要素はありますからね。
可能な限り調査する、でも無駄な工数はかけないというバランスでやるしかないと思います。
あけましておめでとうございます。
昨年は様々な記事を記載いただき勉強させていただきました。
このHPを見るようになってから
化学物質関連への理解が深まるのを実感しております。
本年も勉強させていただきます。
通りすがり購読者様、コメントありがとうございます。
そして、あけましておめでとうございます。管理人です。
当ブログが少しでもお役に立っているのなら幸いです。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。