数回前から、いくつか管理人が見聞きしたというか質問を受けた内容も含め、特定される部分は除いて書いています。
対応方法は、様々だと思うので具体的には書けませんが、多少でもヒントになればよいかなと思います。
今回の疑問(?)は、「分析を要求される」です。
未だに分析要求がある?
今までも、当ブログでは化学物質の分析については何回か書いてきました。
例えば、製品含有化学物質担当になっちゃった人のための超初級化学講座(その16)や製品含有化学物質担当になっちゃった人のための超初級化学講座(その17)では、分析手法の解説をしていますし、製品化学物質の情報伝達について(その6)では分析結果報告書の説明をしています。
でも、今でも化学物質情報伝達において、分析要求ってあるのでしょうか?
管理人が現役だった10年前くらいはまだあったと思うのですが、
最近は製品化学物質管理の考え方もだいぶ浸透してきたのでほとんど無いのでは?
と思っています。
あるとしても、新たに採用する材料や部品についてだけではないかと推測しています。
このあたり、既に実務から離れてしばらく経つ管理人には良くわからないところです。
何時も書いているのですが、分析は、測定した材料や部品に対して、正しく結果を残してくれますが、それ以外のものにどうなっているかは示してくれません。
化学物質管理が正しく機能していることが、重要な補強条件になります。
過去には毎年分析して結果を報告などというのもあった
過去には、リスクがあるような材料でできているものには、毎年分析を求められるということもありました。
さすがに最近はそれはないんじゃないかな。最も、材料変更がある場合は別ですけどね。
実際、管理人は製品化学物質管理に携わった初期のころ(15年以上も前の話です)には、XRFによるスクリーン分析をかけると、同じ部品であるはずのものに、RoHSの規制物質が急に検出されるというようなことがありました。
これは、社内における化学物質管理が正しく機能していない場合に起こります。
分析は、手間(工数)や費用が掛かるので可能な限り少なくしたい
化学物質の分析は、最近は標準化の進展や分析メーカーの効率化によって、だいぶ安くなってきたと聞いてはいますが、それでも測定が難しい化合物や前処理の必要性などによって、1件体当たり費用的には何万円のレベルでかかるものも珍しくありません。
しかも、大部分の分析は材料や部品は破壊されるので、プロセスに戻すことはできません。
ですので、やらなくていい分析は可能な限り避けるべきだと管理人は思っています。
分析については、現状どうなのかブログを読んでいる皆様に聞いてみたいというのが本音です。コメントいただけると嬉しいです。
コメント
分析の要求に関して、10万以上掛かるものは社内稟議を通す必要がある旨お断り頂いています。
ただ数万で済むならば受けるケースもあるといったところでしょうか。
弊社は食品包装フィルムメーカーですが、370号試験成績書・RoHS分析のような頻繁に提出するものは自主的に3~5年を目途に再分析を掛けています。何せ品種が多いので金額が掛かってしまう…
パンチ様、現状説明、誠にありがとうございます。管理人です。
こういう、現場でやっている方の情報って本当に助かるんですよね。化学物質管理も時が流れれば変化していきますので、管理人のように現場を離れて何年もたつと、昔のままの知識だけが残ってしまっていることがあるので。
これからもよろしくお願いします。
お久しぶりです。
分析、以前は稀に行っていましたが、最近は必要性がなく実施していません。
理由は、分析が必要となるほど怪しい先から調達しなくなったからですが…
それでも、他に転注できず、そのような先から購入せざるを得ない場合や
新規のSVHC等の含有が疑われるけど、過去に調達した生産終了品やサプライヤ倒産等で情報提供が得られない場合などは分析に出す(もしくは依頼する)と思います。
やりたくはないのですが…
通りすがり様、現状説明、誠にありがとうございます。管理人です。
分析が必要なほど怪しいところから調達しなくなった。大正解ですね(^^)。
とはいえ、信頼できな場合はやらなければならないかもと。よくわかります。
お金がかかるので、やらないで済むならそれにこしたことはないですよね。
情報本当にありがとうございます。
管理人 様
XRFを使用していましたが数年前にリースアップと共にドナドナされて行き、その後分析はしていませんね。エビデンスとしてはchemSHERPAの要求が多いですが、同時に管理物質リストでの非含有証明書を要求されたりします。こういった個別対応は時間が掛かりますね。
ひとりおやかた様、現状説明誠にありがとうございます。本当に助かります。管理人です。
XRF、ドナドナですか。まあ、維持も大変ですし、管理状態の良い取引先から購入すれば、間違いは限りなく少なくなるでしょうからね。
chemSHERPAの要求多くなっていますか。管理人の感覚では、2018年ごろからようやくきちんと使われ始め、電気電子を使う機器に使われる部品には現在主流になってきているという印象です。
これからも、よろしくお願いいたします。
RoHS関連の分析は未だに要求されますね
メーカーによっては毎年提出を要求するところも。。。
(材料変更無いのでと断っていますが)
どうしても欲しい!というお客様もいますが
お金の話をするとたいていは、引き下がっていきますね(笑)
通りすがり購読者様、現状説明誠にありがとうございます。助かります。管理人です。
RoHSの分析、未だにありますか?最近は、少なくなってきているのかと思っていました(あっても最初だけ)が、そうでもないんですね。
お金の話ね、重要です(^^;。
材料変更やプロセス変更が無いなら、変なことが起こる可能性はないですからね。
これからもよろしくお願いします。
抵抗器メーカーです。
RoHS10物質は、有効期限が1年です。
と、結構な数のエンドユーザー様が要求されます。
提出はしなくて良くても、毎年確認し、何かあったら 何日以内に提出しなければならないことが基準書に書かれている場合が多いです。
また、ペースト等は硬化した最終状態で分析をすることを求められます。
私たちも、同じように川上に分析した資料を求めても断られることが多く、結局 川下から求められるので費用を負担して分析しています。
含有している物質は、川上に調査し 知りうる限りのすべての情報を提示(ケムシェルパ等で)しているにも関わらず、閾値の保証を求めてきます。
すると、お金も時間を人件費も掛かります。なんとかならないんですかね。
最近はPFHxSとPFAsに苦しめられてます。そんな閾値分析しない限りわかりません。意図的に添加してないのはわかるんですが。なかなか客先には理解していていただけません。
毎日お仕事様、現状説明ありがとうございます。管理人です。
本当にこういう情報は助かります。まだ、RoHSの測定有効期限1年なんですか?
いや同じ材料使って、プロセス変更してなきゃ大丈夫だろうにと思ってしまいますね。
データ持っててねは、まああるかもしれませんね。
川上に断られますか、、。いや、義務はないってことなのかな。でも一番わかってるし、分析しやすいのは、原材料メーカーだと思うんですけどね。
PFHxSとPFAsって、意図的添加してないじゃダメなんですか?分析だって標準的な方法(IEC62321みたいな)がまだあるとは聞いてないですし、、。あんな閾値が低い分析どうしろと。
過去は、管理人も聞く側だったので、10数年前の管理レベルが低い時代は、結構ひどいこと言いました。
でも、管理レベルが上がったらなるべく手を抜ける方法を考えてたけどなあ。もちろん何もなしにはできないんですけど、、、。
海外の給湯暖房機の部品(組立)の製造業です。日本でも有名なメーカー様が顧客です。私どもは海外の工場へ品を納品させてもらっています。その顧客がISOにのっとって定期的に受入品の自社分析機による確認をされているようで、つい最近もビスから六価クロムが検出されたと大騒ぎの連絡があり、素材メーカーの分析データとパシペート処理(不動態化処理)材のSHERPA-CIとSDSで対応しましたが、許してもらえず、ビスとドライバーのビットを外部分析機関へ分析依頼へ出しました。が、顧客から自社の分析機の判定がおかしかったようでごめんなさい。と連絡があり。。。。このような出来事はだいたい1年に1度あります。でもこの顧客日本のメーカーなので、SHERPAのデータ依頼もSVHC更新の度にあるのです。私どもの会社には自社の分析機はなく、毎回外部分析ですが、お金のこともそうですが、分析の知識もないのでこのような出来事の度に「生きた心地がしない」です。
しょう様、現状説明ありがとうございます。管理人です。
生々しいですね。こういう実際起こったことの例は、他の皆さんの参考になると思うんですよね。
六価クロムの検出、連絡受けたらパニックになりそうですね。
「生きた心地がしない」、お察しします。でも、取って食われやしないから、となぐさめてみます。
ところで、顧客から自社の分析器がおかしかったと連絡来た時、ブチ切れそうになりませんでした?
それとこんなこと言うと怒られそうですけど、年に1回ならかなり管理されているのではないでしょうか。管理人がやってた時なんか、平気で年10件とかありましたからね。
本当にご説明ありがとうございます。これからもよろしくお願いします。
いつも更新ありがとうございます。
弊社では顧客独自の様式や分析書の依頼も少なくなり、chemSHERPAでの回答が増えているのを感じます。
最近は樹脂などの材料不足の影響もあり、川下の得意先が「なんでもいいから代替部品を見つけて生産してくれ!」と厳しい要求があるみたいで中国のきいたことのないメーカーの部品で生産を進めるみたいです。
chemSHERPAや分析、その他化学物質規制の調査にどこまで対応してもらえるかわからないメーカーなので戦々恐々としています。
ちなみに人づてですが、日本ではRoHS不使用保証書が基本になっているようですが、中国では保証書ではなく分析書でのやり取りが基本である、みたいなことを聞きました。
なんか毎年分析しなければならないって政府がきめているとかなんとか。確かに弊社の中国グループ会社からの調査依頼では分析書がよく要求されるなあとは感じています。
でも中国の規制事情にそこまで詳しくないので真偽は定かではありません。
ななし様、現状説明ありがとうございます。管理人です。
実際に担当されている方のお話は、本当に貴重ですね。
今回、何人もの方に状況説明をしていただき本当にありがたいです。
でも、まだまだいろいろあるんだなという感じです。
ななし様のところは独自様式や分析も少なくなっているとのことで、良い方向ですね。
中国のきいたことのないメーカーは、注意しないと危険ですね。きちんと調べるのが良いと思います。
中国は、分析ですか。でも、法規制に直接書いてあるのは聞いたことが無いんですけどね。
たんに書いてあるのは、信用しないんですかね。
情報ありがとうございます。