2020年10月15日にchemSHERPAのHPにて、JEITA(電子情報技術産業協会)作成の「製品含有化学物質管理システム導⼊教育 〜製品含有化学物質管理ガイドライン(第4.0版)の導⼊を考える組織及び推進者に〜」(タイトルなげー)というガイダンスへのリンクが掲載されました。
実際のDLページはリンクをたどって行ってみてください。そこには、
【ダウンロード版】「製品含有化学物質管理システム導入教育」
~製品含有化学物質管理ガイドライン(第4版)の導入を考える組織及び推進者に~
とあり、ダウンロードするというボタンがあるので押すとpdfファイルが得られます。
JEITAの会員でなくとも無料です(^^)。
ちなみに、管理人も知りませんでしたが、発行が202年2月なんですね。もう半年以上も前です。
「製品含有化学物質管理システム導入教育」には何が書いてある
文書は、「製品含有化学物質管理システム導入教育」~製品含有化学物質管理ガイドライン(第4版)の導入を考える組織及び推進者に~というやたら長い名前なので、副題をとっても「製品含有化学物質管理システム導入教育」という長さなので、これ以降は、「導入教育」と略させてもらいます。それでは、この「導入教育」は何が書いてあるんでしょうか?
この文書表紙を含めると全体で70pあります。表紙の図は、以前にJAMPのパンフレットにあったやつそのまんまです(管理人的には心ときめかない)。さて、基本的な章立ては以下のようになっています。
- 製品含有化学物質管理の目的 p.3-18
- 製品含有化学物質管理ガイドラインについて P.19-44
- チェックシートについて P.45-59
- 不具合事例から学ぶ管理のポイント P.60-69
内容は実際に読んでいただくとして、おおよそどんなことが書いてあるのかを見てみましょう。
1.製品含有化学物質管理の目的
ここでは、なんで製品含有化学物質管理をやらなきゃならんのかということが、書かれています。国際的な潮流や、各国の規制、さらには製品含有化学物質管理を日本のメーカーが始めるきっかけとなった事件についてなどですね。
2.製品含有化学物質管理ガイドラインについて
ここでは、製品含有化学物質管理とはどういうことかが、主に製品含有化学物質管理ガイドラインを解説することにより記載されています。製品含有化学物質管理ガイドラインは、chemSHERPAのHPに管理ガイドラインのタグがありますので、そこから入手します。
この章にはいろんなことがたくさん書いてあるのでよく読まないと頭がこんがらがるかもしれません。「製品含有化学物質管理のための実施項目」具体例の説明がいくつか書かれていますので参考にするとよいでしょう。
3. チェックシートについて
チェックシートは、製品含有化学物質管理ガイドラインの附属書として存在し、管理の際の実施項目をチェックできるようになっているシートです。この章での説明に関してはどちらかというと機能面での使い方が書かれているので、見てくださいという感じです。最後のほうにどういうときに使うのかが書いてありますので参考にしてください。
この章の最後に「JEITA発行予定のチェックシート作成マニュアル」を夏頃リリースで作るとあるのですが、まだ出てないよね?情報ある方教えてく下さい。
4. 不具合事例から学ぶ管理のポイント
ここには、JEITA加盟の各社で過去に起きた不具合事例が書かれているようです。何せ、管理人が元居た会社の事例も載っている(^^;。
ここは、そういうことが実際に起きたという例ですので参考になると思います。
このガイダンスはとても役に立つけど、ちゃんと利用されてる?
管理人が、このガイダンスを見て思ったことは、とても役に立つしよくできているなということです。
ですが、いくつか思うところはあって、
その一つ目は、この盛りだくさんの内容をこれを読んだだけできちんと理解できるかということです。特に製造業活動のそれなりの知識は必要ですし、このガイダンスの中での重点項目とそうでもない項目がすぐわかるかということです。
二つ目は少なくともJEITAのサプライチェーン上のメーカー(2次3次以降も含め)に全部行き渡って利用されているのかということです。それこそ、このガイダンスがあるという情報伝達がなされているのかということですね。
管理人は、JEMAIでこのガイダンスの中身に近いようなセミナー(とはいえ、規制に関しては多少詳しく、製品含有化学物質管理に関してはほんとに肝だけ)を構築して講師をしております。この文書が出る5年以上前からですけどね。こういう文書に書かれている中身は読んだだけではなかなかわからないので、セミナーを受けてみるのもおすすめと思います(注意:このガイダンスのセミナーではありません、JEMAI独自のものです)。
【基礎講座Ⅰ】製品中の化学物質を管理する基本的な考え方
いつものお願いです
かなり久しぶりになりましたが、いつものお願いです。このブログが少しでも役立つと思っていただけたら、皆さんのサプライチェーンの方に紹介してください。製品含有化学物質管理は、サプライチェーンの方の協力がないと成り立たない仕組みです。
それと最近、管理人としては結構一生懸命書いてるつもりなんですが(そうでもない?)、リアクションというかコメントが全くない日々が続いています。モチベーションダダ下がり中(何せ管理人けっこうかまってちゃんです)です。ですので、あれ書いての要望でも、質問でも、がんばれの一言でも結構ですのでよろしくお願いいたします。
コメント
いつも参考にさせてもらっています
月並みで申し訳ないですが、がんばってください!
個人的には最近中国VOC規制の調査が回ってくることが多いので解説いただきたいです。
モロゾフさん、コメントありがとうございます。
管理人です。参考にして頂けているとのこと、まことにありがたいです。それを聞くだけで管理人、ものすごく励みになります。
中国VOC規制の調査ですか、今年前半に強化されたようで質問が多いみたいですね。申し訳ないんですが、管理人その詳細まで手が回っていないんです。
東京環境経営研究所のQ577.に中国のVOC規制についての記事があります。会員にならないと読めませんが、登録は無料です。
いつもお世話になっております。millserossです。
私自身専門知識を持たない状態で、実務担当として日々環境調査に
明け暮れている身でありますので、office ks様のブログは毎日チェックして
色々楽しく学ばせてもらってます。本当に有難うございます。
先日、PFOAの化審法追加時期が当初の予定より遅れる、といった内容の記事を
読ませて頂きました。
PFOAと併せて、PFHxSの化審法追加情報等あればご教示頂きたく存じます。
今回の記事とは関係のない内容で大変恐縮ではございますが、
何卒宜しくお願い申し上げます。
millseross様、管理人です。
コメントありがとうございます。とても励みになります。読んで少しでもお役に立つことがあれば幸いです。
PFHxSに関して言えば、今いろいろと話題にはなっているようですが、PoPs条約で附属書への追加を審議中のはずですので、まずはそれをモニタしておかれるのが良いと思います。審議を経て追加されると化審法に組み込まれるというプロセスになるはずです。
こんにちは、はじめてコメントします。
いつも参考にさせていただいております。
中小メーカーの品質保証でSDS等の作成を担当しております。
法規などの更新情報は能動的に調べないと情報を入手できない状況の中、このような個人の方が運営されているウェブサイトは大変助かっております。
最近、特に海外の規制情報の更新をリアルタイムで入手できず悩んでおります(特にEU圏)
影ながら応援しております、これからもよろしくお願いします。
いそがい様、管理人です。
コメントありがとうございます。とても励みになります。少しはお役に立っているのかなと思えるので。
海外法規制のリアルタイム情報は、なかなか難しいですよね。そういうサービスもありますが、お高くつきます。
管理人としては、
無料ならNITEやみずほ情報総研のケミマガもよろしいと思いますし、JEMAIのCATCHERもお安い割には情報充実してるので検討してみてもよいかもしれません。
いつも、読まさせてもらってます。pocoです。
非常に分かりやすい解説で、とても理解しやすいです。
これからも頑張って下さい。
初めまして。 pocoです。
いつも非常にわかり易い説明を有難うございます。
大変参考に成ります。
これからも、頑張って下さい。
poco様、コメントありがとうございます。管理人です。
わかりやすいと言っていただけると嬉しさ倍増ですね。何せ、こういう特殊なものの解説って、難しいものが多いですからね。
また、2度コメントを頂きましたが、コメントは管理人が承認しないと反映されない仕組みになっています。分かりにくかったですね、すみません。
これは、スパムというか訳の分からないコメント(特に海外からの)を載せないようにするためです。
こんにちは。毎日拝見させていただいております。
コメントは、はじめましてです。
私の会社は中小の製造業なのですが、提供先が一流メーカー様が多く
REACH制限物質やSCIPの内容はとてもわかりやすく、ここのHPで勉強させてもらっています。
これからもよろしくお願いします。
しょう様、管理人です。
コメントありがとうございます。コメントがあると本当にやる気が出ますし、もうちょっと続けようかなという気になります。
制限物質やSCIPについて書いていても読んでくださる方がいるということで、ちょっとでもお役に立てればうれしく思います。
皆様、管理人です。
今回は、多くの方にコメントを頂きまして、誠にありがとうございます。
おかげで管理人、かなりモチベーション上がっております。
何せ個人のブログですので、至らない点も多いとは思いますが、もうちょっとの期間(あまり長くはないかもしれませんが)はやろうと思いますのでよろしくお願いします。
要望、ご質問、励ましなんでも結構です。コメントを頂けると管理人喜びます。仕事を頂けるともっと喜びます(^^)。